武豊「落馬」に揺れた菊花賞「ダービー上位馬不在」「皐月賞馬に不安」”100万馬券”決着した15年前に多くの類似点
スタミナが尽きた馬から次々と脱落していく様は、スタミナ競馬の全盛だったかつての古き良き菊花賞を彷彿とさせる。最後の直線に先頭でなだれ込んだのはメガスターダムだったが、数々の名実況を持つ馬場鉄志アナが「先頭はシンデレラボーイ!」と見間違えてしまうほど視界が悪い中、各馬がバタバタになりながらゴールを目指す。
ダービー最先着となる4着馬のメガスターダムが、すでに2番手まで進出していたヒシミラクルに馬体を併せ、必死の抵抗を試みる。後続を突き放した2頭によって激しい叩き合いが演じられたが、ヒシミラクルが半馬身ほど前に出た時、今年の菊花賞馬が決まったように思えた。しかし……。
「外から来たのは、なんと、ファストタテヤマああ!」
馬場アナの雄たけびのような力強い声と共に、単勝91.3倍の16番人気だったファストタテヤマが猛然と追い上げてくる。最後の直線まで”死んだふり”を貫いた無尽蔵のスタミナから繰り出される末脚は、あっという間にメガスターダムを飲み込み、ヒシミラクルの喉元まで迫った。
しかし、その菊花賞史に残る末脚も、わずかに首の皮一枚を残してしまうことに。ヒシミラクルがハナ差だけしのぎ切ったところがゴールだった。
スタートから大波乱の幕を開けたレースは大波乱のまま決着し、三連複は34万4630円を記録。当時は発売がなかったものの仮に三連単が発売されていれば、10番人気→16番人気→3番人気の組み合わせで100万馬券は優に下らなかったはずだ。
なお、序盤で主導権争いをした2頭は、最終的にダイタクフラッグが殿、ローエングリンがブービーと共に集団から10馬身以上の大差をつけられて大敗している。ダイタクフラッグがゴールしたのは、勝ったヒシミラクルから約30秒離された3:35.5。これだけを見ても、この年の菊花賞が如何に”狂ったレース”だったのかが垣間見える。
あの「死闘」から、15年が経った2017年の菊花賞。状況は「あの時」と酷似しているのではないだろうか。
まずダービー馬のレイデオロがジャパンC(G1)へ向かい、2着馬スワーヴリチャードが調整不足で間に合わず、3着のアドミラブルが脚部不安で離脱中と、今年もダービーの1、2、3着馬不在。
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