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【フェアリーS(G3)展望】経験豊富な1勝馬VS能力未知数の1勝馬!牝馬クラシック戦線を目指す最初の戦いで勝利を勝ち取るのは?

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 2018年の牝馬クラシックへの第1歩となるフェアリーS(G3)が、7日の中山競馬場で開催される。今年のフェアリーSは1勝馬による争いとなり、例年以上の混戦が予想される。年明け最初の大事なレースを制してクラシック戦線に名乗りを上げるのはどの馬だろうか。

 サヤカチャン(牝3、栗東・田所厩舎)の実績面を評価したい。すでに7レースに出走しており経験という点で他をリードする存在だ。重賞初挑戦となった2走前のアルテミスS(G3)では、積極的に逃げてレースを作ると0.1秒差の2着に粘り込む激走を見せている。この時の勝ち馬だったラッキーライラックが阪神JF(G1)を制しているだけに、ここでの能力は上位の存在となりそうだ。しかしながら前走の阪神JF(G1)では逃げる競馬が出来ず14着と大敗。自分の形に持ち込めなかったときの脆さを露呈しただけに、不安も少なからずある。それでも今回は松岡騎手が継続騎乗となる予定で、前走の二の舞いとなるようなレース運びはしないはず。レース間隔が詰まっているが、重賞制覇のチャンスとなるここで結果を出してクラシックを迎えることはできるだろうか。

 堅実な走りを続けているスカーレットカラー(牝3、栗東・高橋厩舎)も有力な1頭である。アルテミスS(G3)では5着、前走の白菊賞(500万下)では2着と惜しいレースが続いているが、それもそのはずで、それぞれのレースの勝ち馬は阪神JF(G1)の1着馬と2着馬となっており、その相手と差のない競馬をしていたのだからこの馬の能力も相当なもの。シンザン記念(G3)への出走も予定しているようだが、牝馬限定戦となるこちらに出走してくるならば上位争いは間違いないのではないか。どちらに出走するにしても、調教も順調にこなしているようなので楽しみなレースとなるだろう。

 新馬戦で逃げ切り勝ちを見せたジーナスイート(牝3、栗東・矢作厩舎)は血統背景に魅力十分の存在だ。デビュー戦となった東京競馬場でのレースでは終始先頭に立ち続ける走りを披露。直線が長いコースでの追い比べでも牡馬に負けない勝負根性を見せてしっかりと勝ち切った。小回りで前から行ける馬が有利と言われる中山競馬場へのコース替わりはプラス材料となりそう。前走以上にこの馬に展開が向く可能性が高い。また、この馬の血統である母父メジロマックイーン×ステイゴールドの配合はオルフェーヴル、ゴールドシップなどの名馬を輩出している黄金配合と言われており、この馬にかかる期待も大きいはずだ。名種牡馬となったステイゴールド産駒の最後のクラシック世代となるだけに、今後の活躍に注目したい。

 前走は鋭い末脚が目立っていたプリモシーン(牝3、美浦・木村厩舎)も、重賞で通用する力を秘めていそう。2戦続けて単勝オッズが1倍台とその能力はすでに評価されているようである。新馬戦こそ期待に応えることはできなかったが前走は後方で脚を溜めると、直線では33.2秒という別次元の上りで勝利をもぎ取った。今回は休養明けでのレースとなるがこのレースに照準を合わせて調整しており、万全の状態で出走することができそう。また有力馬に中山競馬場のコース経験が無い馬が多い中で、同じコースでの2着経験は心強い。

 このほかでは、新馬戦で外から力強い伸びを見せたレッドベルローズ(牝3、美浦・鹿戸厩舎)や、アルテミスS(G3)4着のトロワゼトワル(牝3、栗東・安田厩舎)など今後が楽しみな素質馬が揃っている。

 昨年はアエロリットがこのレースを制してNHKマイルC(G1)を勝利する活躍を見せているだけに、ここから3歳世代のG1戦線を賑わすような有力馬が誕生するかもしれない。今後を占う重要なレースは7日(日)の15時35分に中山競馬場で発走予定となっている。

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