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武豊「絶賛」ジャンダルムの「超」成長力で2000m不安なし!?”池江マジック”で血統の常識を覆す「限界突破」を実現

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 その成功例の1つが2016年の菊花賞馬サトノダイヤモンドだろう。当時、池江調教師は本馬の距離適性に関して「2400mでも少し長い」と話していた。しかし、そこから「菊花賞仕様」に馬を仕上げ、見事に戴冠。翌年には3着に敗れたものの、キタサンブラックがレコードを樹立した天皇賞・春(G1)でも堂々の走りを見せた。

 その辺りは池江調教師も当然自負があるようで『週刊ギャロップ』(サンケイスポーツ)の取材に「うちの厩舎はステイヤーじゃなくてもバンバン春の天皇賞とかに使うでしょ。そうすることで馬も厩舎スタッフも進歩するんですよ」と語っている。

 本馬ジャンダルムに関しても「本質的にはマイラー」と理解しているものの「だからといって、マイルばかり使っていては、新境地は開けない」と距離適性の限界突破に意欲を燃やしているようだ。

 その成果の片鱗を見せたのが、昨年末のホープフルS(G1)だった。

 今回の弥生賞と同じ中山の2000mで行われたこのレース。ジャンダルムはデイリー杯2歳S(G2)勝ちを含む2戦2勝だったにもかかわらず(鞍上が武豊騎手だったにもかかわらず)、4番人気に甘んじた。これは明らかに距離を不安視されての評価といえるだろう。

 しかもレースは1000mの通過が59.6秒という、2歳戦としては締まった流れ。仮にスタミナに不安のある馬なら最後の直線まで後方でじっとしておくのが吉だが、武豊騎手が選んだのは勝負所で早めに先頭を窺う「まくり」だった。

 結果的には最後に脚が止まってしまい、タイムフライヤーの強襲を許す格好となったが、武豊騎手は「距離は問題なかった。来年が楽しみ」と2着の相棒を絶賛。課題の2000mでスタミナに不安を感じなかったからこそ選択できた「強気」の競馬だった。

 前田オーナーより「ダービーを目指してほしい」と注文が入った、9月のデビュー戦から約3カ月。確かな前進を見せたジャンダルムだったが、指揮官は冷静に振り返っている。

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