
JRA「安い・速い・強い」今、ヴィクトワールピサ産駒が熱い! レッドアネモスが新馬戦勝ち
連日の猛暑日には人だけではなく競走馬もかなりまいっていることだろう。今年の異常とも思える夏は、本州に移動してきた2歳馬たちへの影響も大きく、人同様、熱中症になる馬が続出している。この日も35度の猛暑日であった8月25日、新潟競馬場で行われた芝1,600mの2歳新馬戦は、レッドアネモス(2歳牝 栗東・友道康夫厩舎)が勝ち上がった。
同レースは、マイネルクラリティの半弟マイネルサーパスやスイープトウショウの娘スイープセレリタスが目立つ程度で、良血馬や期待馬の出走はなく、混戦模様の注目度の低い新馬戦となった。そんな中、1番人気に支持されたのが牝馬のレッドアネモスだった。
レースを振り返ってみよう。ゲートをポンと出たと思ったら、前向きな気性からかかなりかかってしまった。鞍上の森泰斗騎手(船橋所属)が抑えるもののなかなか折り合わない。そこで森泰斗騎手は3コーナーあたりからすっと行かせて前目のポジションにつけてしまう。そのまま2番手のポジションで4コーナーを回って馬なりのまま直線に入り、先頭のシゲルモルガナイトを楽にかわすと、森騎手は内ラチ沿いに進路をとりここで気合いを入れた。スイープセレリタスやマイネルサーパスが懸命に追うも、最後まで馬体が並ぶことはなかった。レッドアネモスはそのまま押し切り1/2馬身差で勝利。追撃勢がムチでかなり追われている中、森泰斗騎手はレッドアネモスにほぼムチも使わず余裕を残してのゴールだった。レース運びや臨機応変な判断はさすが南関東の名手と思わせる騎乗だった。タイムこそ平凡だがこの内容は強い。
レース後、森騎手は「ペースが遅くて掛かる感じで前目に行く形になりました。道中の走りもしっかりしていて、直線も追い出すのを我慢して、追い出したら1頭になったせいかフワフワしていましたが、最後までしっかり我慢してくれましたし、勝つことができて良かったです。乗り味も良く、まだまだパワーアップしてきそうな馬。この後の成長も含めて楽しみな馬だと思います」とコメントしている。
今回、好騎乗でレッドアネモスを勝利に導いた森騎手。同騎手は南関東・船橋所属で2015年、2016年と2年連続で地方競馬リーディングジョッキーとなり、同期には戸崎圭太騎手(現JRA)がいる。恐らく今回はスポット騎乗だろう。地方ジョッキーが中央のレースでJRA所属馬に騎乗するのはなかなか面倒なのだが、次走も同じコンビで走るところを見たいという競馬ファンもいるのではないだろうか。できるならクラシックトライアルで同期の戸崎圭太騎手と叩き合う姿を見てみたいものだ。
PICK UP
Ranking
11:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客