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2016.11.12 14:56
エリザベス女王杯の記憶~武豊栄光の4連覇。トゥザヴィクトリー・ファインモーション・アドマイヤグルーヴ~
編集部
今ではルメール、デムーロ、戸崎圭太の影に隠れているものの、全盛期の武豊騎手はまさに有無を言わせずナンバー1ジョッキーだった。年間212勝のJRA記録、年間獲得賞金44億円、年間勝率29.1%、年間連対率43.5%などその記録は圧倒的であり、国内にその牙城を崩すようなジョッキーは見当たらなかった。
騎乗技術における全盛期は本人の判断でしかわからないが、成績的に武豊騎手の全盛期はいつかと聞かれれば、それは2003~2005年ぐらいといっていいだろう。
2003年はJRA204勝の年間最多勝記録を更新、2004年は211勝で自らの記録を更新し、さらに2005年は212勝とまたも記録を更新した。この2005年はG1レース6勝を含む重賞23勝で年間最多G1勝利記録と重賞勝利記録を更新し、あのディープインパクトとのコンビで三冠を達成。騎手としては異例である「Number」(文芸春秋社刊)の年間MVPにも選ばれている。
エリザベス女王杯が創設されたのは1976年。その歴史の中で最多の4勝をあげているのが武豊騎手だ。2001年トゥザヴィクトリー、2002年ファインモーション、2003年アドマイヤグルーヴ、2004年アドマイヤグルーヴによる史上初の4連覇を達成。武豊騎手の全盛期を象徴するこの記録は今後も破られることはないだろう。
2001年のトゥザヴィクトリーはこれまで逃げ、先行馬だった同馬を一転して後方待機させ、直線で追い込んで差しきるという芸当を見せた。同馬は1年近く勝利がなく、3月のドバイワールドカップ以来という長期休養明けで見せた芸術的な騎乗は「ユタカマジック」と評され、まさに全盛期の武豊騎手に相応しい好騎乗だったといえるだろう。
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