
【徹底考察】有馬記念(G1) サウンズオブアース「『現役最強2勝馬』もここが最大のチャンス。悲願を達成するには『漁夫の利』を信じて待つしかない」

『考察』
前走のジャパンC(G1)でキャリア3度目となるG1での2着を経験したサウンズオブアース。これで通算8度目の2着となり、相も変わらず主な勝ち鞍は500万下のはなみずき賞。
「現役最強の2勝馬」の汚名は、一体いつ返上されるのだろうか。
そんなサウンズオブアースだが、実はこの秋から戦法に変化が見られる。特に顕著だったのが2走前の京都大賞典(G2)だ。道中はほぼ動かず、最後の直線で10頭中の9番手から、上がり2位の33.1秒の末脚を繰り出して4着。
結果はキタサンブラック以下に完敗だったが、M.デムーロ騎手がまるで脚を測っているような競馬だった。ちなみに昨年の京都大賞典では好位に取り付き、5番手からメンバー3位の末脚で2着を確保している。
つまり、今年は位置取りが大きく下がったということだ。実はスタート直後のサウンズオブアースの位置取りは5番手。好スタートから昨年のように好位に取り付く選択肢もあったはずだが、デムーロ騎手はあえて位置取りを下げている。
何故、そうしたのか。これはやはり、この時すでに新王者になり掛けていたキタサンブラックと今後戦うために、いや、負かすために、どうすれば良いかデムーロ騎手が考えた末の作戦ではないだろうか。
ただ、その背景には昨年の京都大賞典、ジャパンC、有馬記念、そして今年の日経賞の結果があったように思える。この4戦、サウンズオブアースはいずれも好位から競馬しており、日経賞に至っては2番手から4角ほぼ先頭の競馬をしている。だが、結果は2着、5着、2着、2着。好位からまずまずの脚を使って結果こそ安定したが、勝ち切るには至っていない。
特にゴールドアクターとの対戦では、有馬記念でゴールドアクターをマークするような競馬をしてクビ差届かず、日経賞では先に抜け出しを試みながらも差し返されて3/4馬身差を付けられた。
VSゴールドアクターでは、後ろからでもダメ、前に行ってもダメとまさに八方塞がりの感もあるが、この2戦には明確な違いがある。有馬記念は同斤で、日経賞ではサウンズオブアースの方が2kgも有利だった点だ。この点を踏まえれば同じ僅差の敗北でも、日経賞の方がより力の差を見せつけられたことは明らかだ。
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