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2016.12.21 10:30
【徹底考察】有馬記念(G1) サウンズオブアース「『現役最強2勝馬』もここが最大のチャンス。悲願を達成するには『漁夫の利』を信じて待つしかない」
監修=下田照雄(栗東担当)
逆に述べれば、この時点でデムーロ騎手にゴールドアクターの前で競馬をするという選択肢は消えていてもおかしくはない。
さらに後ろからマークするにしても、好位からついて行ったのでは昨年の有馬記念の二の舞になる可能性が高い。そうなるとより後ろ、つまりは今年の京都大賞典のような競馬を試みる必要があったのではないだろうか。
そしてその成果は、前走のジャパンCですぐに出た。サウンズオブアースがゴールドアクターに先着を果たしたのは、一昨年の菊花賞以来のことだ。あくまで結果論だが、ジャパンCという大舞台で先着した意義は大きい。
だが、本馬にはまだVSキタサンブラックという大きな問題が残っている。
【血統診断】
父ネオユニヴァースは激戦区のサンデーサイレンス系種牡馬の中で、早くもヴィクトワールピサという有力な後継を確保し、確かな存在感を放っている。芝だけでなくダートにも活躍馬を送り出している点も特徴的で、サンデー系の中でもパワーに優れた種牡馬といえるだろう。
そういった点で、坂のある中山は得意コースの一つといえる。特に馬場が荒れやすく、軽快さよりも力強さが優先されがちなこの時期の中山は合うはずだ。産駒のヴィクトワールピサが勝ち、本馬が2着と舞台設定に文句はない。
また母父のDixieland Bandはスタミナに優れた名種牡馬。日本では菊花賞馬デルタブルースの母父として知られているが、今回の場合はそれ以上にアメリカンボスの母父であることが心強い。2001年に13番人気で2着している他、中山記念やAJCCも制しており、高い中山適性を持っていた。
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