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【徹底考察】有馬記念(G1) シュヴァルグラン「悲願の初G1制覇へ向けて『何』を変えるべきか。王者キタサンブラックに『勝つ』ために必要なこととは」

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shuvaruguranjc.jpgシュヴァルグラン(競馬つらつらより)

『考察』

 昨年末のオリオンS(1600万下)で単勝1.3倍、年明けの重賞初挑戦となった日経新春杯(G2)でも単勝2.0倍の1番人気。そういった経緯を踏まえても、シュヴァルグランにとってこの1年に課せられた使命は「G1獲り」に他ならないだろう。

 だが、2つのG2タイトルは手にしたものの、G1では天皇賞・春と前走ジャパンCの3着が最高成績。共に勝ったのは、今回も大きな壁となるキタサンブラックだった。つまり、本馬にとってG1を勝つことは同時に「打倒キタサンブラック」ということになるのかもしれない。

 その上で両者の差はどの程度なのか。まずは前走のジャパンCを振り返ってみたい。

 日本馬14頭に、外国馬3頭を加えた17頭で行なわれた今年のジャパンC。戦前から「豪華メンバーが揃った大混戦」と言われていた通り、1番人気のキタサンブラックが3.8倍、2番人気のリアルスティールが4.2倍、3番人気のゴールドアクターが4.5倍で続くなど、その傾向はオッズにも大きく反映した。

 そういった中、アルゼンチン共和国杯(G2)を58㎏で快勝してきたシュヴァルグランは単勝13.9倍の6番人気。ディーマジェスティ、サウンズオブアースらとの人気争いにも敗れていた。

 G1実績が足りないこともあるが、それ以上に休養明けだった前走からさらに+8㎏した馬体重が嫌われた影響もあったのだろう。

 良馬場発表ながら小雨が降る中で切られたスタート。まず絶好枠の1枠1番から飛び出したキタサンブラックがハナを主張すると、中からワンアンドオンリー、外からは意外にもリアルスティールも先団に取り付いた。

 だが、大方の予想通り、積極的にキタサンブラックに競り掛けようという存在は見当たらず、1コーナーを回る頃にはキタサンブラックが単騎逃げの形に。

 2番手にワンアンドオンリー、それを見るような形でゴールドアクターとリアルスティールが続いた。さらにルージュバック、サウンズオブアース、ビッシュ、シュヴァルグランなどが中団を形成。人気の一角ディーマジェスティは、後方から3番手の競馬だった。

 1000mの通過は61.7秒。雨が降っていたとはいえ、芝1800mの10R(1600万下)の1000mの通過が60.5秒ということを考慮すれば、やはり遅いと述べざるを得ない。

 つまりは完全にキタサンブラック、いや、その鞍上の武豊騎手のペースだったということだ。

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