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JRAは何故「WIN5」を競馬場で売らないのか? 6年間遅らせた「現金購入システム」開発発表の”裏側”に見える最大の「懸念材料」とは

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 ただ、そういったことを考えるのも、つまりは億単位の超高額配当が期待できるWIN5の現金発売により、競馬場やウインズといった馬券販売施設やその周辺の治安悪化が懸念されるからに他ならない。

 先述したように億を超える高額配当を記録した場合や、的中者が判明してしまった場合なども然ることながら、最も懸念されるべきは馬券購入後よりも、むしろ「購入前」にあるような気がする。

 というのもWIN5は億単位の超高額配当が狙える反面、選択肢は三連単と比較しても爆発的に増加する。仮に18頭立てだった場合、三連単は全通りでも4896通りで済むが、WIN5対象レースがすべて18頭立てだとすると18の5乗で188万9568通りの買い目が生まれる。

 無論、これはあくまで例であり、WIN5の全通り購入に踏み切る人はそう多くないだろう。ただ、WIN5は例えば対象全レースで3頭ずつ購入したとしても243通り、4頭ずつだと1024通りとなり、最低でも10万円を超える資金が必要となる。

 つまり、競馬場やウインズなどの屋外でWIN5を「従来の馬券を的中させる感覚」で勝負しようとすると、購入前から結構な現金所持、つまりは”リスク”が付きまとうということだ。必然的に競馬場やウインズを訪れる馬券購入者の所持金は増加し、比例して犯罪の対象になる可能性も増大する。

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