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JRA騎手も厩舎も「困惑」オリンピック中止の名残が夏競馬を直撃!? 暑い新潟がよりアツくなる裏事情……

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 2020年は7月23日が海の日、24日がスポーツの日として祝日になっている。ゴールデンウィーク以来の連休は、7月下旬に訪れるこの4連休だ。

 元々、24日は東京オリンピックの開会式が行われる予定だったが、知っての通り「延期」となったため、ただの祝日となってしまった。まさに五輪の“名残”ともいえる祝日である。

 当初、マラソンと競歩が札幌競馬場のある札幌市で行われる予定だったため、JRAでもオリンピック対策を発表していた。その内容が「7月25日(土曜)から8月9日(日曜)は、東京オリンピック開催への対応および暑熱対策の観点から、札幌および新潟の2場開催といたします」である。通常、函館開催の後に札幌開催となるのだが、「札幌→函館→札幌」という変則日程を予定していた。

 だが、オリンピックの延期が発表されたため、例年通りの函館→札幌という開催スケジュールに戻った。これで1件落着に思われたのだが、どうやらトレセン内では「札幌および新潟の2場開催」が問題として残っているようだ。

「25日から新潟開催が始まりますが、現場は困惑しているようです。美浦のある調教師は『この福島開催でなるべく多くレースを使うようにしている。新潟開催になったら最初の3週間は小倉開催がないので、関西馬が多く押し寄せるから、権利がない馬はなかなか使えないだろうね』と話していました。

例年通りの馬房制であれば関西の厩舎には1厩舎あたり2、3馬房を割り当てられるので、その分しか投票できません。しかし、異例の2場開催となったことで、関西馬が新潟でも出走しやすい状況になったわけです。

そのためか『オリンピックが延期になった以上は番組を組み直して欲しかった』や『暑さ対策と言っているが、新潟だってかなり暑いのに……』といったJRAに対して臨機応変な対応を求める声も聞こえてきます」(競馬記者)

 実際に、例年であれば関西馬は小倉開催をメインに出走している。だが、新潟と札幌の2択となっては、札幌よりも近い新潟を選択することは容易に想像できる。さらに、札幌参戦となれば、滞在型となる上、洋芝という点も懸念材料になるのではないだろうか。

「2場開催の弊害は厩舎サイドのみならず、ジョッキーにとっても死活問題です。札幌は調教とレースがセットという事もあるので、関西騎手の多くは新潟に流れることになりそうです。新潟で騎手が飽和状態になれば、リーディング上位の騎手やベテラン騎手でも乗鞍が減ることになるかも。そうなると、あえて札幌を選ぶ騎手も出ると思うので、立ち回り方にも注目したいですね」(同)

 オリンピックは延期となったものの、新潟・札幌の2場開催という試練は残ってしまった。だが、来年も同様の番組が組まれる可能性も十分にありえるだけに、今年の騎手、厩舎の立ち回り方は重要になりそうだ。

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