GJ > 競馬ニュース > 「千直マイスター」がかえって裏目に!?
NEW

JRA「千直マイスター」がかえって裏目!? ライオンボスはなぜアイビスS(G3)で控える競馬を試さざるを得なかったのか

【この記事のキーワード】,

JRA「千直マイスター」がかえって裏目に!? ライオンボスはなぜアイビスS(G3)で控える競馬を試さざるを得なかったのかの画像1

 26日、新潟競馬場で行われたアイビスサマーダッシュ(G3)は菱田裕二騎手の2番人気ジョーカナチャンが制して重賞初制覇を飾った。

 相棒の力を信じて真っ向勝負に徹した菱田騎手の好騎乗も光った。同馬を管理する松下武士調教師によると、次走は8月23日に小倉競馬場で行われる北九州記念(G3)を目標に予定しているとのこと。

 その一方、単勝オッズ2.4倍の1番人気に支持されたライオンボス(牡5、美浦・和田正一郎厩舎)にとっては非常に厳しい結果となった。2番人気とはいえジョーカナチャンの単勝は7.8倍であり、戦前の下馬評ではライオンボスの勝利が濃厚と見られていたなかでの敗戦だ。

 折りしもこの日のWIN5は、先週19日の対象レースが大波乱に終わり、的中者なしのキャリーオーバーとなっていた。4億6409万1040円が繰り越されたこともあり、この日の売上はWIN5史上2位となる約33億8133万円を記録した。それだけに対象5レース目となったアイビスサマーダッシュのライオンボスでWIN5的中を狙ったファンが大勢いたであろう。

 レースは好スタートを決めたジョーカナチャンが外ラチ目掛けて積極果敢に先手を主張した。これに対してライオンボスはスタートこそ決めたものの、鞍上の鮫島克騎手は逃げには拘らなかった。ライバルを先にやり、内から外を狙ってきたラブカンプーよりも後ろの位置取りだった。

 勝負の分かれ目となったのはおそらくここだろう。ライオンボスが主張しなかったことでジョーカナチャンはまんまと大外のポジションを奪い取ることに成功したのである。気分良く先頭を走るジョーカナチャンに対し後手に回ったライオンボスはアタマ差で勝利を逃がしてしまった。

 惜敗の結果に鮫島克騎手は「前半はジョーカナチャンの方が速く、行けませんでした」と振り返ったが、強気に乗った菱田騎手と控える競馬を選択したライオンボスとの差が明暗を分けたかもしれない。

 迫力十分だった昨年の追い切りに対し、今年は軽い調整に留めていた。陣営は予定通りとジャッジしたが、前に馬を置いて交わす追い切りを危惧する声も少なからずあったことは確かだ。

「追い切り後に和田調教師がハナに行ければそれでいいが、番手の形もありうるとコメントしていたことからも、控える競馬を想定していた可能性が高く、鮫島克騎手のハナ争いに拘らなかったことにも合点がいきます。

これは1000m戦の距離しか勝ち星のないライオンボスの距離延長を見据えての作戦だった可能性が高そうです。千直のエキスパートといえども新潟の舞台しかないのでは、どうしても活躍の場が限られてしまいますからね」(競馬記者)

 ライオンボスの戦績は新潟の千直に限れば【4.2.0.0】とほぼ完璧な結果を残している。ダートの1000mで4戦2勝とはいえ、未勝利と1勝クラスでのもの。また、1000mを超える距離では見せ場すらない惨敗ばかりと極端だ。

JRA「千直マイスター」がかえって裏目!? ライオンボスはなぜアイビスS(G3)で控える競馬を試さざるを得なかったのかのページです。GJは、競馬、, の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
  2. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  3. 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
  4. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  5. JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
  6. 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
  7. 【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
  8. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  9. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  10. 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を