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JRA京成杯AH(G3)C.ルメール「どこにも行けませんでした」1番人気“ドン詰まり”の謎騎乗!? 絶好スタートから下げての大敗で2週連続の大誤算

JRA京成杯AH(G3)C.ルメール「どこにも行けませんでした」1番人気ドン詰まりの謎騎乗!? 絶好スタートから下げての大敗で2週連続の大誤算の画像1

 13日、中山競馬場で行われたサマーマイル最終ラウンド・京成杯AH(G3)は、横山典弘騎手の4番人気トロワゼトワルが優勝。昨年に続き連覇を達成し、サマーマイルシリーズ王者に輝いた。

 1着から3着までの着差がハナ、ハナという紙一重の大激戦を制した横山典騎手とトロワゼトワル。会心の勝利を手繰り寄せた絶妙なペース判断とコース取りは、横山マジックの真骨頂ともいえるだろう。

 関東の大ベテランが完璧騎乗で勝利を飾ったのとは対照的に、1番人気アンドラステ(牝4、栗東・中内田充正厩舎)で10着に大敗したのがC.ルメール騎手だ。

 先週の新潟記念(G3)でも1番人気のワーケアで10着に敗れており、重賞に2週連続で1番人気馬に騎乗しながらも結果を出せなかった。

 レースでは絶好のスタートを決めながら、ズルズルとポジションを下げたことが致命傷となった。外枠が不利とされる中山のマイル戦で3枠5番の絶好枠を活かすことなく、勝負どころでは目の前に馬の壁が横たわる。コーナーごとの通過順位6-9-13が示す通り、何もできずに終わったといえるだろう。

 これにはルメール騎手もレース後に「道中スムーズではありませんでした。直線でも、どこにも行けませんでした」とコメントするのが精一杯。

 アンドラステは岩田望来騎手とのコンビでエプソムC(G3)を4着、関屋記念(G3)を3着に惜敗していた馬である。能力はありながらもあと一歩で勝利を逃がしていた現状打破の起爆剤として、陣営が白羽の矢を立てたのがルメール騎手だった。

 陣営としてはリーディングジョッキーの腕を見込んでの起用と見られるだけに、この大敗は大きなショックだったに違いない。

「3着以内に入った馬がすべて積極策を採った馬だったように、騎手の判断が明暗を分けたレースでしたね。今週から始まった中山は開幕週の割に速い時計が出ていませんでしたが、前に行った馬に有利な馬場は例年と同じ傾向でした。

土曜のメイン紫苑S(G3)もマルターズディオサが2番手から勝利したように、先行抜け出しが決め手となったレースが目につきました。京成杯AHも逃げ争いをした2頭と早めに上がった勝ち馬の行ったままの決着となり、差し馬の出番はありませんでした」(競馬記者)

 アンドラステは近走こそ差す競馬もしているが、デビューからの2戦を逃切り勝ちしているように、元々は前で競馬が出来る馬である。直線で窮屈になりつつも、懸命に追い上げるアンドラステの脚色には目を見張るものがあった。

 もしもスムーズなレースを出来ていれば……そう考えると非常に勿体ない競馬となったといえるだろう。

 アーモンドアイで8冠を目論む天皇賞・秋(G1)を前に、主戦であるルメール騎手には不安が残った秋競馬の開幕となった。

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