JRA藤田菜七子「同着1位」「初勝利」でビックリ。クリンチャーに先着したばかりの人気馬が衝撃の引退……
「オヌシナニモノだ。オヌシナニモノがゴールイン」
8日、福島最終レースを制したオヌシナニモノ。一風変わった馬名が実況されるとどこかホッコリした気持ちになるファンも多いのではないだろうか。
過去には2007年の若駒S(OP)をモチが優勝した際には、「モチ粘っている」という名実況も誕生した。珍馬名は競馬を楽しむ醍醐味のひとつである。
そんな中、現代の珍馬名代表が引退することとなった。
10日、4日付でビックリシタナモー(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)が競走馬登録を抹消されたことが明らかになった。
オーナーは珍しい馬名をつけることで有名な小田切有一氏。モチも同オーナーの所有馬で、G1馬オレハマッテルゼを所有したことでも知られている。“俺は待ってるぜ”と“俺はまってるぜ”をかけた競馬ファンの心理を絶妙についたネーミングセンスは流石だ。
通算56戦5勝のビックリシタナモーが、最初にファンをびっくりさせたのはデビュー4戦目の未勝利戦だ。
これまで芝レースで11着、7着、12着と一度も掲示板にすら入っていないため、13番人気の低評価だったが、初の1200mがマッチして2着に好走。実況に「ビックリシタナモーが2着」とその名を高らかに叫ばれた。1着が1番人気だったが、馬連で万馬券が飛び出し、馬名と同じく驚いたファンも多かったことだろう。
その後は主戦場をダートに移し、通算10戦目にして待望の初勝利。このときは2番人気に推されていたため、それほど驚くものではなかった。
しかし、昇級後は1勝クラスの壁にぶつかり13連敗を喫する。この泥沼から脱却する転機となったのが藤田菜七子騎手との出会いだ。
初コンビを組んだレースを大外一気で豪快に差し切り勝ち。同コンビで挑んだ昇級初戦はアタマ差の2着に惜敗したが、クラスにめどを立てる内容だった。
2018年1月、コンビ3戦目は2勝クラス(中山ダート1200m)に挑む。これまで同様に末脚にかけるビックリシタナモー。大外から猛然と追い込むも、早めに抜け出したタガノヴィッターも食い下がる。結局、2頭が並んだところがゴールだった。約10分に渡る写真判定の末、「1位同着」で確定。これが藤田騎手にとって2018年の初勝利となった。
昨年9月には松若風馬騎手の手綱で3勝クラスを突破し、ビックリシタナモーはオープン入りを果たす。それからは多くのメインレースに出走し、多くのファンに知られる存在となった。
PICK UP
Ranking
23:30更新- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
関連記事
JRAエリザベス女王杯(G1)リアアメリア「激走」に追い風!? 「芝G1・38連敗中」川田将雅が頼れるパートナーに大変身か
JRA福永祐一「屈辱」有終の美に華!? エリザベス女王杯(G1)松田国英調教師と「21年越し」に挑む脇役であり続けた「名牝」のリベンジ
JRA横山典弘「究極の普通」で牝馬G1「完全制覇」へ!? エリザベス女王杯(G1)コンビで生み出す新たな「偉業」
JRAエリザベス女王杯(G1)C.ルメール「3度目の正直」なるか!? ラッキーライラックに1番人気「G1連勝ストッパー」のジンクスが……
JRA「まるでG1」武蔵野S(G3)モズアスコットVSサンライズノヴァ再び! 超豪華G3「攻略」のカギとなるのは今年のトレンド