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武豊に語った松田国英調教師の「究極の喜び」。ウオッカが勝って嬉しい「クラッシャー」と揶揄された“壊し屋”の意外な素顔

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 20日の朝日杯フューチュリティS(G1)にジュンブルースカイを送り込む友道康夫調教師は、かつて松田国英厩舎で調教助手をしていた経験があり、松田調教師の助言で調教師を目指した「弟子」でもある。

 他にもダート王コパノリッキーを管理した村山明調教師、エリザベス女王杯(G1)を勝ったクィーンスプマンテを手掛けた小島茂之調教師、そしてウオッカで日本ダービー(G1)を勝つなど、名実ともに日本競馬を代表する名伯楽の1人になった角居勝彦調教師も松田調教師の弟子だ。

 そんな馬だけでなく「人」も育てた松田調教師といえば、G1・4勝のダイワスカーレットを思い出す人も多いのではないだろうか。中でも、ウオッカとハナ差の名勝負を演じた天皇賞・秋(G1)は、今でも多くのファンの間で語り草となっている。

「あれは結構堪えました。宿敵というか、ウオッカに負けるというのは」

 そう当時を振り返ったのは、『武豊TVII』(フジテレビ系)に出演した松田調教師だ。ゴール前でピッタリと鼻面を合わせたウオッカとダイワスカーレット。師が「間の取り方が長かったですし」と言えば、武豊騎手も「長かったですねえ」としみじみと振り返った写真判定は約13分間に及んだ。

 また、ウオッカを管理する角居調教師も「死刑判決を待っているような心境」(Number/文藝春秋より)と生きた心地がしなかったと語っている。どちらが勝ったのかは、その場にいた誰にもわからなかった。

 そんな中で松田調教師はゴール板を過ぎた瞬間は「勝ったか、負けたか」に意識が集中していたが、やがてダイワスカーレットが1完歩、2完歩と歩を緩める内に、激戦を走り抜いた影響で「大丈夫かな、故障してないかな」という心境になっていたという。

 実際にこの天皇賞・秋を迎えたダイワスカーレットは決して、順調ではなかった。春の始動戦となった産経大阪杯(当時G2)勝利後に右前脚の管骨骨瘤を発症。春を全休し、ぶっつけ本番で挑んだレースだった。

 結果は、わずか2㎝の差でウオッカに軍配が上がった。ただ、松田国調教師には悔しいとは別に「異なる思い」もあったという。

「G1で、1と2着はえらい違いだけど、アンカツさん(安藤勝己氏)にしろ、武豊にしろ、(ウオッカの馬主の)谷水さんにしろ、角居にしろ、厩務員からみんな知り合いだから」

 どちらが勝とうが、この年の天皇賞・秋は後世に長く語り継がれる名勝負。勝ち負けより先に、馬も人も無事にレースを終えることが一番……松田調教師の脳裏には、すでにそんな感情があったのかもしれない。

「『究極の喜び』っていうのかなあ」

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