JRA武豊インティは何故「完全な負けパターン」でも復活したのか。10番人気3着激走チャンピオンズC(G1)で陣営が「やめた」こと

24日、中京競馬場で行われる東海S(G2)は、ダート界の復権を目指す武豊騎手とインティ(牡7歳、栗東・野中賢二厩舎)にとって負けられないレースになりそうだ。
『netkeiba.com』の事前予想でも、圧倒的な1番人気が予想されているインティ。川崎記念(G1)やサウジCなどに有力馬が流れた影響もあって、今年はやや小粒なメンバー構成だ。実績で群を抜いているだけでなく、3着に好走した前走のチャンピオンズC(G1)と同じ舞台となれば、人気集中は避けられない状況だろう。
とはいえ、インティといえば気性面に大きな問題を抱え、過去にも人気になっては度々ファンの期待を裏切ってきた馬でもある。昨年は苦戦が続き、一部のファンからは「終わった」という声も……チャンピオンズCでは3着と復活したものの、10番人気まで評価を下げていた。
実際に、前走のチャンピオンズCはインティにとって「負けパターンだった」と述べても過言ではない。以下が、レース後の武豊騎手のコメントである。
「スタートはタイミングが合いませんでしたが、番手でも良い感じで運べました。3コーナーから4コーナーでかかってしまったので、そこをゆったり行けたら、もっと面白かったと思います。ただ、復活の兆しを見せてくれました」
逃げを得意とするインティにとって、致命的なスタートの出遅れ。しかも、道中では課題の掛かり癖まで顔を覗かせている。これまでの不安定なインティなら、大敗してもおかしくない内容だ。
それにも関わらず、結果はダート最強クラスのメンバーに交じっての3着。大本命馬クリソベリルに先着しただけでなく、2着ゴールドドリームとはクビ差と、ここ最近では見られなかった強いインティが復活した印象だ。一体、何があったのだろうか。
「決して悪い状態ではなかったと思いますが、10番人気という低評価が示していた通り、いきなりコンディションが良くなったとか、そういった面は見られませんでした。正直、激走に驚かされたくらいです。
大前提として武豊騎手が騎乗してのダート1800mが【4.0.2.0】(当時)と相性抜群だったという面はありますが、それ以上にレース後に関係者が手応えを感じていたのは、クロス鼻革を外したことのようですね。持ち前の前向きさが復活して、行きっぷり良くなった印象があります」(競馬記者)
記者が語るクロス鼻革とは、口の閉まり具合を調整する馬具の1つだが、昨年はダノンプレミアムが天皇賞・秋(G1)で装着して4着と復活の兆しを見せている。また、武豊騎手の繋がりでは、阪神ジュベナイルF(G1)で4着だったメイケイエールも使用していた。
一般的には気性面の改善に効果のあるクロス鼻革だが、逆にインティのように一度付けて外すことでも新たな効果が期待できるようだ。
「前走時から前向きさが出てきた。中京には実績があるし、去年より1キロ減で出られる。もうひと花、咲かせてあげたい」
そうインティの完全復活へ力を込めている野中調教師。武豊騎手も自身の公式ホームページで「ここは一昨年勝ったゲンのいいレース。なんとかしたいところです」と必勝態勢だ。
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