
JRA高松宮記念(G1)浜中俊「もういいでしょ」若さ故の過ちから4年! 苦い経験を活かす絶好のチャンス、「被害者」武豊から託されたレシステンシアと重なるアノ馬
28日には中京競馬場で高松宮記念(G1)が開催する中央競馬。春G1開幕を告げる桶狭間の電撃戦を前に衝撃の知らせが舞い込んだ。
武豊騎手は先週、土曜阪神10R武庫川S(3勝クラス)でソウルトレインに騎乗した際、スタート前に同馬がゲート内で暴れたために負傷。最終レース終了後に診療所で診断を受けた結果「右足部靱帯損傷」が判明し、翌日の騎乗を見合わせていた。
しかし、その後も痛みと腫れが治まらず、京都市内の病院で改めて精密検査を受けたところ、右足の第2、第3、第4中骨骨折の診断が下されたという。
これを受けて、武豊騎手が高松宮記念で騎乗を予定していたレシステンシア(牝4、栗東・松下武士厩舎)は浜中俊騎手に乗り替わりが発表された。
2月の阪急杯(G3)をレコード勝ちしたレシステンシアだが、北村友騎手の手綱で勝利したのは同じくレコード勝ちの19年の阪神JF(G1)以来だった。このレースを元JRA騎手の安藤勝己氏も自身のTwitterで「思ったよりもタメた逃げやったけど、パンパンの良馬場ならやっぱり速い。離して逃げてれば、もっと時計出てたよ」と回顧したように、レシステンシアは武器であるスピードを活かす競馬が向くと見られている馬である。
北村友騎手が桜花賞降板のきっかけとなったチューリップ賞(G2)やマイルCS(G1)は、溜める競馬を試みたことが不完全燃焼に繋がった可能性も高いという声も一部の競馬ファンから出ていただけに、逃げに定評のある武豊騎手の手腕に対する期待も大きかった。
武豊騎手の戦線離脱は残念な限りであるが、レシステンシア陣営にとって浜中騎手を確保できたことは幸運だったかもしれない。キセキに騎乗した昨年のジャパンC(G1)で超ハイペースの大逃げを披露した浜中騎手とのコンビは、スピードのあるレシステンシアと相性は悪くないだろう。
また、武豊騎手と因縁のある2016年のマイルCS(G1)はいい意味でも悪い意味でも印象的なレースだった。
このレースを3番人気ミッキーアイルで制した浜中騎手。好スタートからハナを切り、最後の直線半ばでも先頭をキープしていたが、後続が追い上げてきたタイミングで外側に斜行してしまう。この影響を受けたネオリアリズム、サトノアラジン、ディサイファ、ダノンシャークが接触。ディサイファに騎乗した武豊騎手は落馬寸前までバランスを崩す不利を受けた。レース後に「直線までいい感じで競馬ができた。それだけに何とも後味が悪い。よく転倒しなかったよ」と、振り返ったほどの被害者でもあった。
降着とはならなかったものの、浜中騎手には23日間の騎乗停止という処分が下されるという後味の悪いレースとなってしまった。浜中騎手の失態はこれだけにとどまらず、4カ月後のフィリーズレビュー(G2)でレーヌミノルに騎乗した際、直線で内側に斜行して8日間の騎乗停止処分。レース後、マスコミの呼び掛けにも応じず、終始無言を貫き、最後に「もういいでしょ」と一言残して立ち去ったという。
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