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JRA アーモンドアイら「特別な5頭」ダノンキングリー安田記念(G1)制覇は必然!? 埋まった“最後のピース”に思い出される「府中の女傑」

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JRA アーモンドアイら「特別な5頭」ダノンキングリー安田記念(G1)制覇は必然!? 埋まった最後のピースに思い出される「府中の女傑」の画像1

 6日、春のマイル王決定戦・安田記念(G1)で、悲願のG1制覇を果たしたダノンキングリー(牡5歳、美浦・萩原清厩舎)。

 女王グランアレグリアを破っての勝利には誰もが驚いたが、その一方で長年「いつG1を勝ってもおかしくない存在」と評価されていた馬の勝利だけに、ある意味では順当ともいえるのではないだろうか。

 最下位に敗れた昨秋の天皇賞・秋(G1)から久々だっただけに、レース後8番人気の低評価だったことに驚いたファンも少なくないだろう。

 ダノンキングリーが、何故ずっと「G1級の大物」と評価されていたのか。それは一昨年の日本ダービー(G1)でクビ差の2着だったことも然ることながら、1頭の女傑を打ち負かした、わずか5頭の内の1頭だったからだ。

JRA アーモンドアイら「特別な5頭」ダノンキングリー安田記念(G1)制覇は必然!? 埋まった最後のピースに思い出される「府中の女傑」の画像2

 2017年にNHKマイルC(G1)を勝った牝馬のアエロリットは、通算[4.7.1.7]の19戦4勝とG1馬にしては特別目立った戦績ではない。

 特に牝馬限定戦ではクイーンS(G3)を勝利したものの、1番人気の秋華賞(G1)で7着、2・3番人気だったヴィクトリアマイル(G1)でも2年連続で馬券圏外に消えるなど、何故か本来の力が発揮できない個性派だ。

 しかし、一方で「東京」そして「牡馬混合戦」にとにかく強い馬だった。

 戦績は通算[3.3.1.0]に跳ね上がり、NHKマイルC勝利だけでなく、安田記念(G1)の2年連続2着、天皇賞・秋(G1)3着、毎日王冠(G2)1着・2着。超一線級と戦っての結果なのだから、得意な条件下では紛れもない「女傑」と言える存在だろう。

「そんな『本気のアエロリット』が負かした馬は、G1馬だけでもスワーヴリチャード、ペルシアンナイト、リスグラシュー、レッドファルクス、ステルヴィオ、キセキなど枚挙に暇がありません。一昨年の安田記念ではアーモンドアイにも先着していますしね。

一方で、『本気のアエロリット』に先着した馬はアーモンドアイ、ダノンプレミアム、インディチャンプ、モズアスコット、ダノンキングリーのわずか5頭。

この中でダノンキングリーだけが唯一G1馬じゃなかったんですが、今回で“最後のピース”が埋まりましたね(笑)。そういった意味では、ダノンキングリーがG1を勝つのは必然だったのかもしれません。いずれにせよ『東京・牡馬混合戦』のアエロリットはやはり強かったと再認識させられた一戦でした」(競馬記者)

 レース後、2着に敗れたグランアレグリアのC.ルメール騎手が「手応えが前走と全然違いました」と語ったこともあって、大本命馬を破ったダノンキングリーの今回の勝利をフロック視する見方もあるだろう。

 しかし、フロック視した馬が本当に強かったというのも、競馬ではよくあることだ。

 今回は8番人気の伏兵による勝利だったが、川田騎手の「この後もこの馬らしく歩みを進められれば」との言葉通り、女傑を負かした「特別な5頭」に名を連ねるダノンキングリーなら再び大仕事をやってくれるかもしれない。(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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