
JRA コマンドライン級「超大物候補」がデビュー勝ち! 福永祐一「言うことなし」の絶賛、今年ラストクロップのクロフネ産駒は白毛のアイドル・ソダシに続けるか

コマンドラインに続く大物候補が登場か。
6日、東京5Rの2歳新馬(牝馬限定)は、福永祐一騎手の2番人気クレイドル(牝2、美浦・黒岩陽一厩舎)がデビュー勝ち。先週の日本ダービー(G1)で3着に入ったステラヴェローチェの半妹が好発進を決めた。
2着にC.ルメール騎手の3番人気レディナビゲーターが入り、半姉にリアアメリアがいる川田将雅騎手の1番人気リアグラシアは3着に敗れた。
上位人気に推された3頭が3着以内を独占。勝ち馬からクビ、クビの接戦をモノにしたクレイドル。好位から抜け出したセンスの良さも光ったように、大物の期待が懸かる。
13頭立ての芝1600mのレース。好スタートを決めたクレイドルは先行争いを繰り広げた4頭のすぐ後ろの5番手。さらにリアグラシアが中団の8番手からの追走。出遅れたレディナビゲーターは10番手から徐々にポジションを押し上げていく。
やや縦長の隊列となった最後の直線入り口で外からクレイドルが上がって行き、残り400mあたりで福永騎手がGOサイン。直線半ば過ぎに先頭へと躍り出ると、懸命に追いすがるリアグラシア、レディナビゲーターの猛追を凌いでゴールした。
「とても落ち着いて走ってくれた。ハミを取る時に鈍いところがあったけど、その中で勝ってくれた。言うことないですね」
レース後のコメントからも伝わってくるように、コンビを組んだ福永騎手も好感触。
「福永騎手がハミを取るときに鈍かったと振り返ったように、反応の鈍さには課題が残りましたが、いい脚を長く使えそうなタイプです。
また、2着レディナビゲーター、3着リアグラシアも素質の高さを感じる走りでした。レースレベルも高かっただけに、次走は勝ち負け必至でしょう」(競馬記者)
ハイレベルの裏付けとなりそうなのが、このレースの勝ちタイム1分35秒4と上がり3ハロン34秒3だ。
これは土曜・東京5Rの2歳新馬を3馬身差の楽勝で飾った評判馬コマンドラインの勝ちタイムと上がり3ハロンと全く同じ。大物候補との呼び声が高いクラシック候補と遜色ないパフォーマンスを演じたことは、クレイドルの素質の高さを裏付ける結果でもある。
父クロフネは昨年、白毛のアイドルホース・ソダシを出したことで話題となったが、ラストクロップとなる今年の2歳馬でも芦毛の大物候補を送り出した。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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