
大井競馬「史上最高」2億2813万165円馬券の「50円販売」に羨望の声……売り上げ“伸び悩み”JRA WIN5との「大きな違い」とは
10日に行われた大井競馬で地方競馬史上最高配当が飛び出した。
券種は3つのレースの馬単を全て的中させる『SPAT4LOTO トリプル馬単』(三重勝馬番号二連勝単式)と呼ばれるもの。7→4番人気、12→3番人気、4→5番人気という人気薄が絡み、的中は5口。最低購入金額の50円が2億2813万165円になる超万馬券となった。これは2018年2月に同じく大井競馬で出た1億5056万3990円を大きく更新している。
「前日まで2日連続で的中がなく、7000万円以上がキャリーオーバーになっていました。中央のWIN5と同じで、やはりキャリーオーバーが発生するとトリプル馬単の売り上げは跳ね上がります。今回は稀に見る人気薄決着となって、『億り人』が誕生しました」(競馬誌ライター)
このニュースに対し、SNSなどで「50円が2億って夢ありすぎません?」というファンの声が聞かれた一方、「地方は10円単位で購入できるのか?」と勘違いするファンも少なからずいたようだ。
「2014年6月から始まったトリプル馬単ですが、現在は南関4場と門別競馬で発売しています。1組につき50円以上から購入可能なのですが、同じ組み合わせを複数購入する場合、60円や70円というふうに、10円単位で増やすこともできます。そのため、『10円から買える』と勘違いする人もいたようですね。
JRAも地方も馬券購入は100円単位というのは、競馬ファンならよく知っていると思います。ただ、点数が増えがちなWIN5は『10円単位で購入できるようにしてほしい』という声は、以前から根強くあります。私もたまにWIN5にも手を出しますが、とにかく当たりません(笑)。本気で当てに行くには200点、300点は当たり前。いや、1000点買っても当てる自信はありませんが……」(同)
振り返ると、今年に入ってからWIN5では高配当が連発している。1月にはJRA史上最高の4億8000万円超が飛び出すと、その2か月後には5億5000万円超が出て記録を更新。さらにこの4週間で3度の「億超え」が発生している。
それでもWIN5の売上額は、始まった当初(2011年)に比べるとかなり減っている。1年目(2011年)は物珍しさもあって、ほぼ毎週のように売上額は10億円を超えていた。その後は徐々に低迷。14年6月には払い戻しの上限がそれまでの2億円から6億円に引き上げられたが、起爆剤にはならず。2015年ごろからは毎回5億~7億円で推移している。
コロナ禍とウマ娘効果で馬券の売り上げは絶好調のJRA。WIN5も今年に入ってからは、ほぼ毎週のように8億円前後を売り上げており、徐々に人気を高めているのは間違いない。
しかし、さらなる売り上げ増のためには、単価を10円に下げることも検討すべきだろう。
10円単位なら100点でも1000円、500点でも5000円で購入できる。もちろん配当額は「0」が1つ減ってしまうが、間違いなくファン層拡大にはつながるはず。インターネット投票のみのWIN5なら障壁も低いだろう。
「10円単位なら毎週買いたい」と思っているファンは決して少なくないはずだ。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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