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JRA 宝塚記念(G1)衝撃「8頭立て」の可能性も……有力馬の相次ぐ回避に「条件馬」が参戦を表明。問われる「春のグランプリ」の存在意義

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JRA 宝塚記念(G1)衝撃の「8頭立て」の可能性も……有力馬の相次ぐ回避に「条件馬」が参戦を表明。問われる「春のグランプリ」の存在意義の画像1

 27日、阪神競馬場で行われる上半期の総決算、第62回宝塚記念(G1)。

 昨年の同レースを6馬身差で圧勝し、暮れの有馬記念(G1)も制覇したクロノジェネシスが、今年も早々と参戦を表明。大阪杯(G1)を無傷の6連勝で制したレイパパレも出走を予定するなど、今年もなかなかの豪華メンバーが揃うことが予想されていた。

 しかし先日、『netkeiba.com』にて発表された「宝塚記念の想定メンバー」によると、今年の宝塚記念に出走を予定している馬は、現在のところ僅か「7頭」であるという。

 出走を予定している7頭は以下の通りだ。

アリストテレス
カレンブーケドール
キセキ
クロノジェネシス
シロニイ
モズベッロ
レイパパレ

 上記の馬達に加え、5日に行われた鳴尾記念(G3)を逃げ切ったユニコーンライオンも宝塚記念に出走を予定していることが、所有するサラブレッドクラブライオンの公式Twitterで発表された。

 現在のところ出走を予定している馬はトータルで8頭となっている。宝塚記念が上半期のG1レースを締めくくる「春のグランプリレース」であることを踏まえると、まだ想定の段階とはいえ、相当に寂しい頭数であると言えるだろう。

 ここまで頭数が少なくなりそうな理由には、有力馬の故障や相次ぐ回避が挙げられそうだ。

JRA 宝塚記念(G1)衝撃の「8頭立て」の可能性も……有力馬の相次ぐ回避に「条件馬」が参戦を表明。問われる「春のグランプリ」の存在意義の画像2

 何より昨年の三冠馬、コントレイルの回避が大きい。先月30日に行われた日本ダービー(G1)のレース後、管理する矢作芳人調教師が回避を発表。大阪杯の疲れが取れないのが理由とのことだが、コントレイルがこの春に出走したレースは、その大阪杯1走のみである。

 また、4月に香港で行われたクイーンエリザベス2世C(G1)3着後、一旦は宝塚記念への参戦を表明したデアリングタクトも、残念ながら右前脚の故障が判明し回避となってしまった。

 2頭の三冠馬に加え、ワールドプレミアやラヴズオンリーユー、ディープボンド、ウインマリリン、ヒシイグアス、グローリーヴェイズといった中長距離路線の有力馬達がこぞって回避を予定しているという。

「宝塚記念が有力馬に敬遠されがちな理由は、6月の後半という開催時期にあるのかもしれません。元来、サラブレッドは暑さに弱い生き物です。一流どころの馬達は秋に備えて休養に入りたいというのが本音でしょう。

また梅雨時に開催されるため、例年タフなコンディションになることも敬遠される理由の1つ。今年の場合、昨年圧勝したクロノジェネシスが参戦を表明していることで、早々に白旗を挙げてしまった陣営もいるかもしれませんね」(競馬記者)

 グレード制が導入された1984年以降、宝塚記念がフルゲート18頭で開催された年は、僅か2回しかない。開催時期や馬場コンディションを理由に一流馬の回避が続出するようでは、そろそろ宝塚記念の「春のグランプリ」としての存在意義も問われてくるのではないだろうか。

 今年、出走を予定している8頭のうち、先日参戦を表明したシロニイはまだ3勝クラスの条件馬である。実質オープンクラスの馬7頭で「春のグランプリレース」を謳うのは、繰り返すようだが相当に寂しいものがある。

 今年の大阪杯も出走頭数が1桁になるのではないかと言われたものの、最終的には13頭まで増えた。宝塚記念の登録馬が発表されるのは13日。ぜひ春を締めくくるにふさわしい頭数が揃うことを祈りたい。(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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