
JRA C.ルメールの「北海道愛」に陣営が忖度!? ブラックボイス福島から函館にデビュー変更、思わぬ強敵出現で最大の被害者は武豊?
7月に入り、夏競馬もいよいよ本番。今週からは函館競馬が開幕となる。
4日、5Rの新馬戦(芝1800m)に登場するのはブラックボイス(牡2歳、美浦・宮田敬介厩舎)。鞍上にはリーディングトップを独走中のC.ルメール騎手を配し、盤石の態勢で臨む予定だ。
ブラックボイスのオーナーはスリーエイチレーシングで、今年の日本ダービー(G1)には同馬主のグラティアスが出走。また、ブラックボイスを管理する宮田調教師もグレートマジシャンを日本ダービーに出走させたが、どちらもデビュー戦ではルメール騎手が騎乗していた。
ルメール騎手は『日刊スポーツ』の取材で「すごくいい感じです。体もいいし、バランスも良かった」と、ブラックボイスを高く評価。育成段階からの評判も上々で、こちらも初戦から期待の高まる1頭といえるだろう。
しかし、ブラックボイスの函館参戦には、不可解な面もある。
「元々、ブラックボイスは福島芝1800mの新馬戦で想定されていたようですが、函館になったということは騎手都合での変更ということかもしれません。ルメール騎手といえば“暑さ嫌い”が有名ですし、JRA移籍後の夏は毎年のように涼しい北海道にベッタリです。競馬だけでなく、プライベートでも夏の北海道を満喫しているみたいですから」(競馬記者)
ルメール騎手は、今夏も北海道シリーズを主戦場にする予定だそうで「函館の後は札幌です。函館には毎年来ているけど、涼しいですし、食べ物がおいしいですし、ゴルフも楽しめる。去年は天気があまりよくなかったけど、今年はいい天気になってほしいです」とコメントしているように、競馬以外での函館も楽しみにしている。確かに「騎手都合」という可能性は否定できないところだ。
当初から函館参戦が予想されていたルメール騎手ではあるが、ブラックボイスの参戦によりダメージを受けるのは同レースで騎乗する他の騎手だろう。特に武豊騎手にとっては、大きな痛手となるかもしれない。
「武豊騎手は日曜日の函館新馬戦に、アルナシームで出走を予定しています。叔父に今年のダービー馬シャフリヤール、2017年の皐月賞馬アルアインがいる血統で、モーリス産駒にしてはフットワークも軽く陣営も期待しているようですよ。ただ、ブラックボイスの参戦で、相手関係も強化されますからね……。勝ち負けを期待していたであろう武豊騎手にとっては大きな痛手かもしれません」(同)
例年通りの北海道参戦で、その他の騎手にも大きな影響を及ぼしそうなルメール騎手。想定の福島から一転して函館参戦が決まったブラックボイスの手綱捌きにも注目したいところだ。
(文=北野なるはや)
<著者プロフィール>
某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。
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