横山典弘、最内からの「外ポツン」でシンガリ敗退! 中央だけでなく地方でも……、ジャパンダートダービー(G1)ダノンブレットの騎乗に賛否
14日、大井競馬場で行われたジャパンダートダービー(G1)は、船橋所属の12番人気キャッスルトップが、並み居る中央勢を抑え見事な逃げ切り勝ち。初勝利から4連勝でG1のタイトルを手中に収めた。
同馬に騎乗していた仲野光馬騎手はこれがG1初制覇であり、重賞も初勝利。キャッスルトップとともに今後も地方交流競走での活躍に期待できそうだ。
一方、6番人気に支持されながらも13頭立てのレースでシンガリに敗れたのが、横山典弘騎手が騎乗したダノンブレット(牡3歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)である。
1枠1番から半馬身ほど遅れ気味にスタートを切ると、隣のリプレーザに入られたこともあり、すぐにポジションを下げる。ホームストレッチでは後方3番手の外目から追走となる。
1コーナーで大きく外に回ると、向こう正面に入ってからも1頭だけ終始外目を追走し、4コーナーを回り終えるあたりでは早くも後退。最後の直線で横山典騎手は軽くうながす程度にとどめ、勝ち馬のキャッスルトップから3秒2も離された最下位で入線した。
レースでは実況でも「ダノンブレット終始外目を追走」と触れられるほど徹底して外を回されており、向こう正面の映像でも、馬群から1頭分ほど外に離れた追走であったことが確認できる。
横山典騎手といえば、馬群から大きく離れた最後方追走をすることもあり、まるで勝つ気のないような騎乗に感じたファンからは「後方ポツン」と揶揄されることも珍しくない。
その変幻自在な騎乗スタイルは天才肌の横山典騎手特有ともいえ、賛否両論である。今回は、道中の位置取りこそ俗にいう後方ポツンではなかったものの、1枠1番の最内からあえて外々を回したことには、「外ポツン」と例える一部のファンもいた。
これが何かの奇策かと思いきや、特に成すすべもなくシンガリに敗れたことで、ネット上で「何しに大井まで来たんだ」「1頭だけ2300mくらい走ってた」「着順もポツン」といった辛辣なコメントも聞かれた。
この日は武豊騎手も、前走で関東オークス(G2)を勝ったウェルドーンと共に参戦。大井を舞台に武豊騎手と横山典騎手のベテラン対決を楽しみにしていたファンも多かったようだ。武豊騎手は3着と気を吐いたが、横山典騎手の方は残念な結果となってしまった。
「今回ダノンブレットは大きく敗れてしまいましたが、レース後、横山典騎手が『まだ馬が幼く、このレベルで戦うには厳しかった』と話しているように、馬の力が足りていなかったのも事実だと思われます。
大きく外目を回していたのも、まだ馬が幼いためにあまり砂を被せたくなかったという意図があったのかもしれません。いずれにしても今回の競馬はいい経験になったと思われるので、馬自体の評価はそこまで下げる必要もないのではないでしょうか」(競馬記者)
また、横山典騎手はレッドジェネシスに騎乗した今年の日本ダービー(G1)でも、前述したような「後方ポツン」騎乗にファンからは疑問の声も出ていた。そこへきてダートのダービーでも、ファンから不興を買ってしまった。
先週は土日ともに騎乗馬がいなかった横山典騎手。同騎手には珍しく小倉競馬に参戦する今週末、関東の大ベテランの手綱捌きに注目したい。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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