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JRA重賞「66連敗」期待の二世騎手がいよいよ正念場!? 関西の名門が全面バックアップも遠過ぎる1勝

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 22日、小倉競馬場ではサマースプリントシリーズ第4戦・北九州記念(G3)が行われる。レコードが連発した小倉のスプリント重賞は波乱の決着も多く、今年も一筋縄ではいかなさそうだ。

 7月のCBC賞(G3)を1分6秒0という驚愕のレコードで勝利したファストフォース、昨年ワンツーしたレッドアンシェル、モズスーパーフレアも参戦。良馬場開催ならレコード更新の期待もあるが、週末の九州地方は雨の予報が出ており、渋った馬場での開催になりそうだ。

 穴で注目したいのはボンボヤージ(牝4、栗東・梅田智之厩舎)。川須栄彦騎手が近7戦中6戦でコンビを組んで3勝と好相性。前走のマレーシアC(3勝クラス)は、2番手から楽に抜け出して芝1200mを1分6秒9の好時計で勝利している。今回、斤量も52キロと軽量なこともあり、一発の魅力もある。

 その一方、待望の重賞挑戦ながら主戦であるはずの川須騎手は新潟で騎乗。北九州記念では、昨年の1勝クラスを5着に敗れて以来、約1年3ヶ月ぶりに岩田望来騎手が再コンビ。自身初の重賞制覇に期待が懸かる。

 だが、この乗り替わりはボンボヤージにとって必ずしも歓迎材料とならないかもしれない。

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 岩田康誠騎手を父に持ち、若手の有望株といわれる岩田望騎手は、デビューから順調に勝利を重ねているが、重賞の舞台では結果を出せていない。

 自身初の重賞騎乗となった19年6月のCBC賞(G3)で9番人気ラベンダーヴァレイに騎乗して10着に終わった。関西の名門・藤原英昭厩舎に所属していることもあり、重賞勝ちもそう遠くないと思われながら、以降は惜しいところまではあっても2着、3着止まり。気がつけば66連敗となってしまった。

 先週末の開催終了時点で45勝を挙げている岩田望騎手は全国リーディングで11位。歴戦の先輩騎手たちに交じって大健闘といえる成績を残している。それだけに、重賞勝ちがないという事実は、そろそろ焦りにも繋がりそうだ。

「先週の関屋記念(G3)は、3番人気アンドラステに騎乗して8着。陣営がベストと認めるマイル戦で結果を残せませんでした。前走の中京記念(G3)は、川田将雅騎手が騎乗して快勝しましたが、積極策と絶妙な進路取りが冴えたレースでした。

2番手から抜け出したロータスランドが勝ったように先行勢が有利な展開。中団より後方での競馬は消極的な騎乗にも映りましたね。川田騎手が好騎乗だっただけに、両者の差を感じる内容でした」(競馬記者)

 同期が次々と重賞を勝つ中、リーディングで上回る岩田望騎手としては、何とか初重賞勝ちを決めたいところ。ボンボヤージは伏兵評価なだけに、上位人気だったアンドラステよりはプレッシャーは少ないはず。

 今度こそ、思い切った騎乗で初タイトルを手にすることが出来るだろうか。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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