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JRA岩田康誠「俺はクリノガウディーでG1を取る」、 “最強の1勝馬”の再生でつかんだ手応え! セントウルS(G2)でいざ重賞100勝へ「32度目の正直」

JRA岩田康誠「俺はクリノガウディーでG1を取る」、 最強の1勝馬の再生でつかんだ手応え! セントウルS(G2)でいざ重賞100勝へ「32度目の正直」の画像1

「中京メインの奴のガッツポーズ…あんなんしてホンマにええの?呆れて言葉も無い……………」(原文ママ)

 これは今年5月9日に元JRA騎手・藤田伸二氏がツイートした一文だ。“奴”というのは、この日の中京メイン・鞍馬S(OP)でクリノガウディー(牡5歳、栗東・藤沢則雄厩舎)を勝利に導いた岩田康誠騎手のことである。

 岩田康騎手はこの2週間前、返し馬の際に後輩・藤懸貴志騎手に暴言を浴びせるなどし、異例ともいえる翌日から騎乗停止処分を受けていた。そして、復帰初日に久々の勝利を挙げガッツポーズで喜びを表したが、これに噛みついたのが大先輩の藤田氏だった。

「藤田氏が呆れたのも当然です。最後の直線でクリノガウディーは内に刺さってしまい、他馬の進路を塞ぐようなシーンがありました。審議にこそなりませんでしたが、JRAは『最後の直線コースで内側に斜行した』として岩田康騎手に過怠金処分を下しています。

そんな斜行直後に飛び出したガッツポーズに賛否が分かれましたが、この一戦で同馬を待望の2勝目に導いた岩田康騎手に対する陣営の信頼は揺るぎないものになったようです」(競馬誌ライター)

 新馬戦以来、実に2年7か月ぶりとなる勝利を挙げたクリノガウディー。勢いそのままに中2週で安土城S(L)にも岩田康騎手を背に出走すると、57.5kgという酷量をはねのけレコードタイムで2連勝を飾った。20年の高松宮記念(G1)を先頭で駆け抜けながら無念の降着を味わい、その後低迷。“最強の1勝馬”と言われたクリノガウディーの姿はもうそこにはなかった。

 その後、夏を休養に充てたクリノガウディー。陣営が秋初戦に選んだのが12日に中京競馬場で行われるセントウルS(G2)である。

 レシステンシアやカレンモエなどが有力視されるなか、2連勝中の“幻のG1馬”も決して侮れない存在だ。それは岩田康騎手の言葉からも伝わってくる。

 かねてからレース後の取材に拒否の姿勢を貫く岩田康騎手。しかし、安土城Sを勝った後に『東京スポーツ』の赤城真理子記者の取材に応じ、「赤城真理子の『だから、競馬が好きなんです!!!』という記事でその心境を語っていた。

JRA岩田康誠「俺はクリノガウディーでG1を取る」、 最強の1勝馬の再生でつかんだ手応え! セントウルS(G2)でいざ重賞100勝へ「32度目の正直」の画像2

 詳細は本記事をご覧いただきたいが、岩田康騎手は、大のクリノガウディーファンだという赤城記者に対し、付きっきりで行ったという調整過程を惜しげもなく明かしている。さらに「実は昨年の4月くらいに、もうジョッキーを辞めようかと思ってたんだ」という仰天発言まで飛び出していた。

 一時は成績が低迷し、「限界を感じていた」という岩田康騎手。「もう終わった馬」とまで言われたクリノガウディーと自身の姿がオーバーラップした部分もあったのか、同馬に対する思い入れは日々強くなっていったことが本記事からも読み取れる。

 取材では「俺はクリノガウディーでG1を取る。それが目標」とまで宣言したという岩田康騎手。今年1月の京都金杯(G3)でJRA重賞99勝目を飾るも、その後は8か月間、重賞勝利から遠ざかり、現在31連敗中だ。

 節目の100勝目をクリノガウディーで飾れば、これ以上のドラマはないだろう。スプリンターズS(G1)で目標を達成し、同馬を正真正銘のG1馬に導くためにも、ここは試金石の一戦となりそうだ。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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