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「10億までは降りない」名物オーナーが惚れ込んだ期待馬がデビュー! 史上最高額を記録した馬を気に入った「ルーツ」とは

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「10億までは降りない」名物オーナーが惚れ込んだ期待馬がデビュー! 史上最高額を記録した馬を気に入った「ルーツ」とはの画像1

 9日、阪神5Rで芝2000mの2歳新馬戦が行われる。このレースには、16年秋華賞(G1)2着馬パールコードの初仔であるアートハウスや、兄弟に活躍馬が多数いるタガノバルコスなど期待の2歳馬がデビューを予定している。

 そんな粒揃いのメンバーの中で一際異彩を放っているのが、ディープインパクト産駒のショウナンアデイブ(牡2歳、栗東・高野友和厩舎)だろう。

 母シーヴはキャスリンソフィアを産んだことで有名である。キャスリンソフィアはケンタッキーオークス(G1)をはじめ、G2・2勝、G1・3着3回の好成績を残している。

 アメリカでG1馬を輩出したシーヴは、17年からノーザンファームで繁殖生活を始めている。そして、来日して3番目に産んだのがショウナンアデイブだ。

 この世に生を受けて順調に育ったショウナンアデイブは、2020年セレクトセール1歳馬部門に登場し、伝説を作った。

 1億円スタートでセリにかけられたショウナンアデイブは、会場が異様な空気に変わるほど入札額が見る見るうちに釣り上がり……。何と直前に1歳セリ最高額を更新したダノンマイソウルの4億4000万円を大幅に上回る5億6100万円での取引となった。

 落札者は「ショウナン」の冠名でお馴染みの名物オーナー国本哲秀氏だ。国本氏は「行くだけ行こうと思っていました。10億までは降りるつもりはなかったです。3、4回は下見に来ていたから、最初からこの馬に決めていました」と、強気の姿勢で入札していたことを明かした。

 そこで気になってくるのが、国本氏はショウナンアデイブの何処が気に入って10億円を払ってでも所有したいと思ったのだろうか。そのルーツと見られるのが、過去に国本氏が受けた『netkeiba.com』のインタビューだ。

「国本氏は北海道や海外のセールに足しげく通って、じっくりと馬を見るようにして勉強したとのこと。その結果、国本氏は馬の歩き方に注目するようになったそうです。

国本氏はモデルのような腰からグッと入る歩き方をする馬や忍び足のように歩く馬が好きみたいです。こういった馬は『緩い』・『甘い』と表現され、嫌う関係者も中にはいるみたいですが、国本氏はかえって好んでいるそうですよ」(競馬誌ライター)

「緩い」ということはすなわち今後成長する余地を残しているということだ。国本氏は「最初から形も歩様もいい馬は、それ以上成長がない場合が多いんですよ。どこかに余裕や伸びしろを見つけられる馬じゃないと、先々走ってこないと僕は思っているんです」と、独自の見解を示している。

 そして、国本氏自ら培った相馬眼が光ったのが2009年の北海道セールだ。国本氏は周囲から「この馬だけは買うのやめなよ」・「絶対に走らない」と反対されていた馬を、1260万円で落札。その馬はショウナンマイティと名付けられ、後に産経大阪杯(G2)などを勝利し約3億円も稼ぐことになる。

 そんな国本氏に見初められたショウナンアデイブだが、これも氏の相馬眼によって購入された馬のようだ。管理する高野師は「もう少しトモに力をつけてほしいところです。これからパワーがついてくると思う」と、まだ成長途中であることを明かした。

 その一方「素晴らしい馬です。跳びが大きくて折り合いも不問。ポテンシャルを秘めています」と、期待をみせている。

 デビュー戦の鞍上はショウナンパンドラを秋華賞馬に導いた浜中俊騎手を予定している。国本氏の目論見通り、ショウナンアデイブが右肩上がりの成長曲線を描いてくれることに期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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