
JRA 武豊の「最内選択」に賛否両論!? 経済コースで連対確保の立ち回りに「いい騎乗」と「外なら弾けてた」
23日、東京5Rの2歳新馬戦は、坂井瑠星騎手が騎乗したデリカテスが直線抜け出して勝利。キズナ産駒の牡馬が11番人気の低評価を覆し、デビュー戦で見事に白星を飾った。
1番人気ルヴェルディが6着に敗れる波乱となった中、2番人気のジュンブロッサム(牡2歳、栗東・友道康夫厩舎)でしっかり連対を確保したのが武豊騎手だ。
16頭立てで行われた芝2000mのレース。4枠7番から好スタートを切ったジュンブロッサムと武豊騎手は、向正面に入ると3番手を追走。1000m通過62秒8のゆったりとした流れの中を、イン3番手の絶好位をキープしたまま最後の直線を迎えた。
右斜め前には川田将雅騎手が騎乗するインディゴブラックがいたため、武騎手は逃げ馬が後退して空いた最内のスペースを選択。だがインディゴブラックも内の方へと寄ってきたため、やや窮屈な進路取りとなり、直線の半ばのあたりでは追い難そうに見られる場面も。
坂を登り切り、インディゴブラックを振り切ってからはもうひと伸びを見せたものの、先に抜け出していたデリカテスには届かず。勝ち馬から1馬身1/4差がついた2番手でゴールした。
「最後の直線は、多少追い難そうにも見えましたね。内にモタれたり、外の馬を気にするような素振りを見せていたため、馬がまだ幼いのかもしれません。
しかし、最後まで脚はしっかりと見せており、道中の走りもセンスが良さそうでしたので、折り返しの未勝利戦も引き続き好レースが期待できると思います」(競馬誌ライター)
騎乗馬を人気通りの着順に導いたことで、最低限の仕事は果たしたと思われる武豊騎手。だが、最後の直線で最内を突いたことについては、ファンの間でも意見が真っ二つに分かれている。
SNSやネットの掲示板には、「これはいい騎乗」「経済コースを上手く立ち回った」といった、ロスなく競馬を進めた武豊騎手の騎乗を称賛するコメントが付いた一方で、「内に押し込められたのが痛かった」「外なら弾けてた」など、最内に入ったことがかえってアダとなったのではないかという声も上がるなど、賛否両論のようだ。
武豊騎手はレース後、「素直な馬で、道中流れに乗れました。直線半ばで内にもたれて、もたつくところがありましたが、またひと伸びしており、能力があります」とコメント。
最後の直線は窮屈そうにも見えたが、特に不利などはなかったようだ。今回は内に入れたことよりも、直線でモタれる等の若いしぐさを見せたことがやや誤算だったのかもしれない。次走も引き続き注目だ。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
PICK UP
Ranking
17:30更新【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を
- 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武幸四郎騎手に横山典弘騎手が「絶叫」!? 武豊騎手が明かしたアノ復活劇でのエピソードに見る、弟のキャラクター
関連記事
JRA 武豊「話題のディープインパクト産駒」まさかのタイムオーバー最下位デビューに呆然……ドキュメンタリー「連載」は厳しいスタートに
JRA「伝説再現」へ、5億円馬VSシャフリヤール弟がデビュー戦で激突!
JRA「強過ぎた」がために逆風吹いたコントレイル、全弟サンセットクラウドがデビュー、最強の“逃げ馬” が歴史的栄誉と引き換えに遠ざかっていったファンの理想像
JRA コマンドラインに「大差勝ち」の好時計も藤沢和雄師が素直に喜べないワケ、C.ルメール「グランアレグリア2世」ラスールに最大級の評価!
【非業】原因不明の死を遂げた米国最強馬の「忘れ形見」が10馬身差圧勝デビュー! 武豊アウォーディーらを蹴散らしたドバイWCから4年、未だ死因わからず