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JRA天皇賞・秋(G1)コントレイルは「理想の状態」といえるのか、福永祐一と矢作芳人調教師「意見の食い違い」がついに決着?

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 31日、東京競馬場では天皇賞・秋(G1)が行われる。昨年無敗のクラシック三冠馬に輝いたコントレイル(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、大阪杯(G1)以来、約7か月ぶりの実戦で、5つ目のG1タイトルを狙う。

 コントレイルが無敗で菊花賞(G1)を制したのは昨年10月。その後は、ジャパンC(G1)2着、大阪杯3着と勝てないまま、最後の勝利から丸1年が経過してしまった。

 過去2戦の敗戦に加え、宝塚記念(G1)を回避したことで、「三冠馬」の看板が色褪せつつあるコントレイル。陣営は次走ジャパンCでの引退を表明しているため、名誉挽回の機会も残り2戦とあとわずか。

 そんなコントレイルに早くから付きまとっていたのが“早熟説”だ。2歳から3歳春にかけてG1クラスで活躍するディープインパクト産駒、特に牡馬は古馬になってから成績が頭打ちになることが多い。先日の京都大賞典(G2)で約5年ぶりの勝利を挙げたマカヒキは例外として、同じくダービー馬のキズナやワグネリアンは、古馬になってから苦戦を強いられた。

 そんな流れから、コントレイルも早熟を疑われ、デビューからほぼ増えない馬体重もその説に追い打ちをかけた。

「19年9月の2歳新馬戦を456kgでデビューし、その後は462kgまで増えましたが、昨年のジャパンCでは再び456kg。1年以上にわたって、レース時の馬体重は460kg前後で推移しました。

これを『成長がない』と捉える向きもありましたが、主戦の福永祐一騎手の考えは違ったようです」(競馬誌ライター)

 昨年の日本ダービー(G1)制覇後、お笑い芸人コンビ「ビタミンS」のお兄ちゃんが主催するYouTubeチャンネル『お兄ちゃんネル』に出演したのは福永騎手。その際、コントレイルの強さの理由について真っ先に挙げたのがコントレイルの馬体重だった。

 牡馬としてはやや小ぶりな馬体について、「460kgっていうサイズが、すごくいい」と福永騎手。さらに「日本の高速馬場を走る上では、あの『サイズ』が理想なんじゃないかな。中長距離を走る上では理想的かな」と独自の見解を語っていた。

 一方で、「矢作先生は『もうちょっと体重がほしい』って言っているけど……」と管理する矢作調教師とは意見が食い違っていることも明かしていた。

 そんなコントレイルの馬体重が大幅に増加したのが4月の大阪杯。4か月ぶりの実戦で472kgと、前走のジャパンCからは「16kg増」で出走した。

 それまでの自己最高馬体重と比べても10kg増という数字は成長を感じさせたが、レースではレイパパレから0秒9も離された3着に終わった。レース後、陣営は道悪に敗因を求めていたが、矢作調教師は今週の最終追い切り後の公式会見で次のようにも語っている。

「春の時点では体重が増えました。動きも良く成長分と思っていましたが、その後の疲労などを考えますとコントレイルにとって重すぎたのではと判断しています」

 最大の敗因は道悪馬場だったとした上で、ボリュームアップしすぎた馬体もマイナスに働いた可能性を認めた。そして、「今回(天皇賞・秋)は460kg台で出走と考えています」と矢作師は話しており、福永騎手が理想とする馬体重での出走が濃厚だ。

 泣いても笑っても残り2戦。連勝で締めれば、失地回復にはまたとないチャンス。そのためにもまずは天皇賞・秋に全力投球で挑みたい。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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