JRA 川田将雅「あまりにも人気し過ぎていましたが……」想定以上のオッズにビックリ!? 武豊・C.ルメールだけではない!「川田人気」はもう常識?
チャンピオンズC(G1)当日の5日、中京競馬場の8R・3歳上1勝クラス(芝2200m)は、川田将雅騎手の1番人気ロードプレジール(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)が勝利。昨年の12月6日の新馬戦以来、ちょうど1年ぶりの通算2勝目を挙げた。
5枠9番だったロードプレジールは、道中では中団より後ろの位置を追走。最後の直線で外に持ち出されると、早めに仕掛けた2着馬が粘り込みを図るのを尻目にグングン伸びて差し切り勝ち。あっという間に先行各馬を飲み込む強い内容だった。
「あまりにも人気をし過ぎていましたが、とてもよく頑張ってくれました」
会心のレースを終えた川田騎手の口から出たのは、意外な言葉だった。
2014年のクイーンS(G3)を制したキャトルフィーユを母に持つディープインパクト産駒だが、先述の新馬戦以降に連対したことはない。ただ、現級で3着に2度入った実績があり、そのうち1つは今回と同じ舞台であるため、コース実績は十分だった。それでも、中井裕二騎手が騎乗した前走の中京芝2200m戦は4番人気ながら11着へ敗れている。
川田騎手にとってロードプレジールへ騎乗するのは今回が初めて。前走の着順などから川田騎手自身は「人気馬にはならないだろう」と、思っていたのかもしれない。
しかし、蓋を開けてみればフルゲート18頭揃ったレースながら、単勝オッズ2.7倍の1番人気。2番人気のオッズが5.2倍であったため、ロードプレジールへかなりの人気が集まった。
「ロードプレジールを管理する中内田師は、自厩舎の有力馬の主戦を川田騎手にする傾向があります。ダノンプレミアムやダノンファンタジーなどが有名ですね。
川田騎手がロードプレジールへテン乗りすることから、多くのファンが『勝負気配なんじゃないか』と睨んだ結果、人気を集めたのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
川田騎手が騎乗することで人気になった例は当然、今回だけではない。前日4日の阪神8Rで騎乗したキングダムウィナーは、川須栄彦騎手の前走が8番人気で4着だった。ただ、川田騎手が騎乗した今回は4番人気と人気の一角になった。
また次の9Rで騎乗したオヌールは、岩田望来騎手が騎乗した前走が8頭立ての単勝2.0倍で4着だったが、今回は9頭立ての単勝1.7倍。前走は少頭数で4着に敗れたものの、川田騎手へ替わった今回、頭数が増えたにも関わらずオッズが前走より低くなっている。
オッズはその時の相手関係などが考慮されて都度変化するものであるため、一概に断言はできない。だが、川田騎手へ乗り替わると人気になる傾向は間違いなくありそうだ。
川田騎手は現在2年連続で日本人騎手トップの年間勝利数であり、今年も暫定ながら1位に輝いている実力者だ。優秀な成績を誇る騎手へ替わるならば、本命にしたくなるファンも多いことだろう。武豊騎手、C.ルメール騎手に次いで「川田人気」が既に定着しているのかもしれない。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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