パチンコ『CRFパワフルDX』撤去の日が迫る…偉大なる人気シリーズに感謝

　コミカルで可愛らしいキャラクターたちが所狭しと大活躍する三共の『フィーバーパワフル』シリーズ。2015年から長期稼働してきた『CRFパワフルDX』にも例外なく撤去が迫っている。

　パワフルDXの後継機種である『CRFパワフル2018』の大半が撤去されているにも関わらず、パワフルDXは比較的多く残っている。そのことからも、本機の人気が伺えるだろう。

　三共初の液晶搭載機としてリリースされたのが初代『フィーバーパワフル3』。1992年の登場から実に30年にもなる。9マス・8ラインの斬新な液晶と『夢夢』ちゃんに魅惑のオールフルーツ。更には保留玉連チャンで大ヒットとなり、当時不振に喘いでいた三共の救世主となった伝説的パチンコ機だ。

　初代では『夢夢ちゃん』のみだった登場キャラだが、『ナナちゃん』、『ジャムちゃん』の3人体制に。基本的なコンセプトは変わらぬまま、記念すべきシリーズ10弾としてリリースされたのが本機パワフルDXだった。

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　スペック違いやパチスロ等も合わせれば30機種以上がリリースされたパワフルだが、さすがに全てがヒットした訳ではない。しかし本機は甘デジシリーズとして、長期に亘り貢献した。

　そんな傑作とラスト勝負。4円Pで勝負といきたかったが、ここのところエヴァ15での負けがかさみ…1円Pで挑むことにしたのである。貧乏暇ばかりの私だが、さすがに1円Pで尚且つ甘デジとくれば資金にも不安はない。

　ではいざ勝負。レート的にもそうだが、パワフルには何というか『海物語』の甘デジと同じような安心感がある。そしてやはり、リーチのかかり方が実に楽しい。　

　リーチラインが増えれば増えるほど大当り期待度がハネ上がるところは、大きなポイントだろう。初代ではプレミア的な扱いだったオールフルーツやオールセブンも現実的なものに。7揃いは複数ラインで揃えば大当りラウンド数も増えるという仕組みだ。

　初代で最大の魅力だった保留玉連チャンもSTで見事に再現されている。今ではすっかり甘デジとして確立された感があるパワフルだが、その面白さは不変でありドキドキ感は30年経った今でも失われていない。

　何となく萌え系っぽいところのあるパワフルだが意外とそうでもない。そこら辺はやはり三共も心得たもので、老若男女問わず人気のある所以でもあるだろう。

　今では夢夢ちゃん自身が三共のプレミア的なキャラとして様々な三共マシンに登場することも。去年はシリーズ最新機種である『PFパワフル』が登場し現在も好評稼働中だ。

　とはいえ本機パワフルDXの撤去は「本当に惜しまれつつ」といったところではないだろうか。こうしてまた1機種、1台と去りゆく旧基準機。そして偉大なる三共の人気シリーズに敬意を表したい。

（文＝オーハナB）
<著者プロフィール>
元ホール店員、店長経験者。パチンコ店の裏側で起きた出来事や、人間関係を題材にしたコラムを担当している。過去に話題になった業界ネタなど、時代背景を感じる記事も作成中。自身の思い入れのあるシリーズの動向にも熱い視線を注ぐ。