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JRA クラシック候補を「強奪」された中堅騎手に名誉挽回の好機到来!?「申し訳ありません」自身のミスで降板したダノン冠に再登板

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石橋脩騎手

 13日、東京競馬場で行われた共同通信杯(G3)は松山弘平騎手のダノンベルーガ(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)が優勝。皐月賞(G1)の重要ステップとなるレースをキャリア2戦目で制したことにより、一気にクラシック有力候補に名乗りを上げた。

 渋った稍重馬場ながら抜群のキレ味を発揮しての勝利に、松山騎手は「良馬場ならもっとキレそうな感じがします。これから大きな舞台でも楽しみです」とコメント。ジオグリフやダノンスコーピオンなど、G1級と目されるライバルを一蹴したことから、今後の成長が期待できる器であることは確かなようだ。

 一方で、そんな大器を逃してしまったのが石橋脩騎手である。

 同騎手はダノンベルーガの新馬戦に騎乗。中間の追い切りに騎乗するなどして、デビュー前から本馬のことを気にかけていたようだ。そして、デビュー戦の直線で一気に後続を千切った本馬について「直線の脚は凄かったですね!」と、手放しに絶賛していた。

「デビュー戦直後の石橋騎手のコメント内容から、共同通信杯も乗りたかったと思います。

ただ、最近の堀厩舎はかねて懇意にしている石橋騎手より松山騎手を信頼している印象が強いです。共同通信杯当日は石橋騎手も松山騎手も東京競馬場にいましたが、13日に出走した同厩舎の管理馬3頭は全て松山騎手の騎乗でした。また、厩舎の看板馬であるサリオスやヒシイグアスにも松山騎手を起用していました。

馬主のダノックスも松山騎手を重用しているイメージがあります。所有馬にこれまで石橋騎手が38鞍騎乗しているのに対し、松山騎手は54鞍騎乗しています。さらにダノンスコーピオンが朝日杯FS(G1)に出走した際、主戦の川田将雅騎手が不在のなか、代役に抜擢されたのも松山騎手でした。

以上の背景から、石橋騎手の継続騎乗は難しかったのではないでしょうか」(競馬記者)

 そんな石橋騎手だが、早速今週末に堀厩舎とダノックスにアピールするチャンスが到来した。19日の東京10R金蹄S(3勝クラス)でダノンラスター(セン6歳、美浦・堀宣行厩舎)に騎乗する予定となっている。

 ダノンラスターと石橋騎手は昨年4度もタッグを組んでおり、その内訳は「1-1-1-1」と好成績だ。しかし、内容は決して良くなく、昨年11月のレースを最後に本馬のパートナーはC.ルメール騎手に替わっていた。

「5走前にあたる昨年9月の中山戦でダノンラスターは石橋騎手を背に8馬身差の大勝を収めるなど、相性の良さを示していました。

しかし、4走前は直線でスムーズな競馬が出来ず、4着に敗れています。レース後の石橋騎手は『申し訳ありません』と、自身の騎乗ミスを認めるような発言もしています。

石橋騎手にもう1度出番が回ってきたのが、3走前の昨年11月のレースです。このレースでは前走の反省を生かして、直線外に出してよく伸びてきているのですが2着に惜敗。石橋騎手は『勝たなくてはいけないレースでした』と、悔やんでいましたが、次戦からルメール騎手に替わってしまいました。

19日当日はルメール騎手、そしてダノンベルーガに乗った松山騎手は阪神競馬場ということもあって、石橋騎手がダノンラスターに再登板することになったと思います。昇級初戦で相手は揃っていますが、今までの悔しさをバネに好騎乗を期待したいです」(同)

 ダノンラスターで結果を出せば、堀厩舎そしてダノックスから信頼を得ることができるはずだ。そうすればダノンベルーガの再登板や他の有力馬の騎乗も増えていくかもしれない。石橋騎手とダノンラスターが好成績を収めることに期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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