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JRA武蔵野S(G3)1番人気タガノビューティー「ドン詰まり」からのカニ歩きで終戦……。石橋脩へファンからの不満が爆発!?

 13日、東京競馬場で行われた武蔵野S(G3)は、戸崎圭太騎手の3番人気ソリストサンダー(牡6歳、栗東・高柳大輔厩舎)が優勝。昨年の同レースで3/4馬身差及ばず2着だった雪辱を晴らす嬉しい重賞初勝利となった。

「ある程度ペースが流れると思っていた。後ろで構えられればと思っていました。イメージ通りでしたね」

 戸崎騎手が話す通り、前走と同じく中団からの競馬。レースは前半3F通過34秒4のハイペースで流れて、ソリストサンダーら後方待機の馬へ展開が向いた。早めに抜け出た分、最後は苦しくなったが底力で後続の追撃を凌いだ。戸崎騎手の読みが当たった好騎乗と言えるだろう。

 一方、末脚を発揮できる展開になったにも関わらず6着と不完全燃焼に終わったのが、石橋脩騎手の1番人気タガノビューティー(牡4歳、栗東・西園正都厩舎)だ。

 決め手が自慢のヘニーヒューズ産駒は、直線の長い東京ダートコースが大の得意。全6勝中5勝を東京ダートで挙げており、10戦して馬券圏外は1度しかない。さらに、東京ダートのOP戦を2戦連続メンバー上がり最速で連勝していることも評価されて1番人気の支持を集めていた。

 1枠1番からスタートすると、道中は勝ち馬後ろのインを追走。しっかりと脚を溜めて、4コーナーを回り直線へ。だが、ここで悲劇が待っていた。

 外を走る馬を強引に押し避けても、前が壁となって脚を伸ばせず。進路取りに困っているうちに、レースはあっという間に残り400mを切ってしまい、観念したのか石橋騎手は「カニ歩き」のように横へスライドして何とか大外へ持ち出した。しかし移動するロスの隙に勝負の大方は決しており、懸命に前との差を詰めるも0秒6差の6着が限界だった。

「最内枠が仇となってしまいましたかね……もったいないレースでした。道中から4コーナーまで外にピタリとブルベアイリーデがいましたので、外へ出したくても出せなかったですね。レース後に石橋騎手が『4コーナーで自分の取りたい進路を取れず』と、悔やんでいることから、そこが勝負の分かれ目だったように思えます。

何とか外へ出そうとソリストサンダーの後ろをとりましたが、今度はブルベアイリーデと競輪の番手競りみたいになってしまいました。さらにスリーグランドの斜行による不利を受けたため、石橋騎手は馬群を割るのを諦めて外へ出していったと思います」(競馬記者)

 レース後のSNSやネット上の掲示板では、タガノビューティーのファンから「進路選択が酷すぎる」「あんな騎乗で勝てるわけがない」「乗り替わってほしい」など、石橋騎手の騎乗に不満が噴出する事態に……。

 レース後の談話を「最後はこの馬なりに脚を使ってくれたが…」で締めた石橋騎手。絶望的な状況から6着まで追い上げたのは、力のある証拠だろう。今回は得意の東京で行われる絶好のチャンスを逃す形となってしまったが、来年の根岸S(G3)・フェブラリーS(G1)でもスムーズな競馬が叶えば勝機はあるはずだ。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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