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JRA蛯名正義厩舎「初勝利」は7馬身差デビュー勝ちの怪物候補、アパパネ×サンテミリオン「史上初」オークス同着から12年…記念すべき1勝に横山一家との縁

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 名騎手から名調教師への第一歩だ。

 8日に行われた東京7Rをバニシングポイント(牡4、美浦・蛯名正義厩舎)が勝利。管理する蛯名正義調教師にとっても待望のJRA初勝利となった。

 今年の3月1日から開業した蛯名正義厩舎。まだ騎手の印象が強い新人調教師は、19戦目での初白星に「少し時間は掛かりましたが、馬主さんや生産者さんなど色々な方が応援してくださったおかげで、なんとか勝つことができて、本当に良かったです」と安堵。

「やっとスタートできたかなという気持ちです。なかなか勝つことができませんでしたが、スタッフがとても頑張ってくれて、こうして結果が出たので、これを活力にしながら次の一勝に向けて頑張りたいと思います」と気を引き締めた。

 勝利をもたらしたバニシングポイントは元藤沢和雄厩舎の期待馬。C.ルメール騎手とのコンビでデビュー戦を7馬身差で圧勝したかつての怪物候補も、2戦目以降は別馬のような敗戦を繰り返し、15連敗と伸び悩んでいた。名伯楽といわれた藤沢師でさえ、立て直せなかった馬で勝利を挙げたことは、蛯名師にも自信となったのではないか。

記念すべき1勝に横山一家との縁

 また、鞍上が横山武史騎手だったことも感慨深い。周知の通り、同騎手は横山典弘騎手の三男。父と昵懇の仲である蛯名師だけに、将来は厩舎の主戦を任されることがあるかもしれない。

 横山典騎手と蛯名師といえば、やはり2010年のオークス(G1)の話を避けては通れない。この年は牝馬三冠を達成したアパパネが牽引した世代だが、二冠目のオークスは史上初となる同着での優勝だった。

 当時、現役騎手だった蛯名師がアパパネとコンビを組み、1番人気に応えたレースはまさかの同着決着。このとき勝利を分け合った5番人気サンテミリオンに騎乗していたのが、横山典騎手である。

 勝利騎手インタビューで少し戸惑った表情を見せていた蛯名師に対し、横山典騎手が満面の笑みで喜びを分かち合うシーンは競馬史に残る感動的な一幕。同じ関東所属の騎手としても仲のいい両名だが、G1で勝者と敗者に分かれなかったというのも異例のことだ。

 一つ年下の蛯名師が先にムチを置いたのに対し、横山典騎手にも調教師転身の噂が出ていたものの、同騎手は栗東に拠点を移してから再ブレイク。和生、武史といった息子2人に負けない存在感を見せている。

 騎乗依頼さえあれば、まだまだ若い騎手には負けないと自認する腕達者だけに、この勢いが続けば現役引退はもうしばらく先のことになりそうだ。

 となると、次に期待したくなるのは、騎手・横山典弘と調教師・蛯名正義というコンビでのG1制覇。12年前と同じく、いつかG1勝利の喜びを分かち合う二人の姿が見られることを楽しみに待ちたい。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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