GJ > 競馬ニュース > オークス(G1)川田将雅「致命的」な選択ミス!? 桜花賞組の優位動かず…アートハウスに「足りないもの」とは何だったのか
NEW

JRAオークス(G1)川田将雅「致命的」な選択ミス!? 桜花賞組の優位動かず…アートハウスに「足りないもの」とは何だったのか

【この記事のキーワード】, ,
JRAオークス(G1)川田将雅「致命的」な選択ミス!? 桜花賞組の優位動かず…アートハウスに「足りないもの」とは何だったのかの画像1
アートハウス

 牝馬クラシック二冠目となるオークス(G1)が、22日に東京競馬場で開催。一冠目の桜花賞(G1)を7番人気スターズオンアースが制したようにまだまだ混戦模様だ。

 そこで気になってくるのが、王道の桜花賞組と他の組との力関係だ。中でも最大の注目が集まるのは、前走の忘れな草賞(L)を快勝したアートハウス(牝3、栗東・中内田充正厩舎)だろう。

 過去にはチョウカイキャロルやエリモエクセル、エリンコート。近年ではミッキークイーン、ラヴズオンリーユーなどがオークスを制覇。桜の舞台に出走が叶わなかった馬たちによる “残念桜花賞”と呼ばれるレースにしては、オークスとの相性は悪くない。

 スターズオンアースに騎乗していた川田将雅騎手がアートハウスに騎乗することも、“桜花賞馬を捨てて”まで乗るという憶測も避けられないため、今年の勝ち馬アートハウスも人気になりそうだ。

 だが、アートハウスが桜花賞組に通用するのかどうかについては少々怪しい。

 上位人気馬が敗れて伏兵が勝利したため、抜けた馬がいないことは確かだが、全体的に見ると、桜花賞組は悪くないパフォーマンスを残していた。

 例えばフィリーズレビュー(G2)の勝ち時計1分19秒9は、古馬の阪急杯(G3)と同じタイム。京都牝馬S(G3)の1分19秒7と比べても0秒2差。桜花賞の勝ち時計1分32秒9も阪神牝馬S(G2)の1分32秒8と0秒1差であり、アーリントンC(G3)を1分32秒7で駆け抜けたダノンスコーピオンは、次走のNHKマイルC(G1)を制している。

 時計面に関しては古馬と遜色ない数字を残しており、この時期の3歳馬が互角以上の走りを見せたなら、世代レベルは意外と高いのかもしれない。

アートハウスに「足りないもの」とは何だったのか

 これに対し、アートハウスが制した忘れな草賞は、2着に3馬身の差をつけた見た目に反し、時計面でそれほど強調できないという側面がある。

 同時期の阪神芝2000m戦は、大阪杯(G1)を含めて4レースの開催があったのだが、忘れな草賞の勝ち時計2分0秒3は最も遅かった。G1である大阪杯の1分58秒4や、G1級といわれるプログノーシス(京橋S・3勝クラス)の1分58秒3と比較するのは、さすがに分が悪いとはいえ、プレイイットサム(明石特別・2勝クラス)の1分59秒2より1秒1も後れを取っていることは見逃せない。

 単純比較ならこのレースにアートハウスが出走していたなら9着(8着ウインリブルマンが2分0秒2)に該当する走破時計となる。そう考えると、古馬重賞と変わらない時計だった桜花賞組が優勢だ。

 実際、忘れな草賞で負かしたメンバーは、1勝クラスや未勝利勝ちの馬ばかリ。川田騎手がアートハウスに乗るからというだけで、スターズオンアースより上に評価するのは早計といわざるを得ないか。

 昨年12月のエリカ賞も1分59秒7でレコード勝ちしたサトノヘリオスから0秒9差の6着に敗れたアートハウス。その完敗した相手のサトノヘリオスが、昨年のホープフルS(G1)や今年の皐月賞(G1)でいずれも二桁着順に惨敗していることからも、アートハウスがG1級のスケールの持ち主なのかとなると疑問が残る。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

JRAオークス(G1)川田将雅「致命的」な選択ミス!? 桜花賞組の優位動かず…アートハウスに「足りないもの」とは何だったのかのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. ジャスティンミラノを大幅に上回った「期待の良血」がG1に向けて出陣! C.ルメールに替わる新パートナーは「初制覇」のチャンス到来?
  2. 【フローラS】「批判覚悟の出走」が1000万馬券の大波乱を演出!除外された武豊の超良血は幻のG1馬に…「東京マスター」菅原明良と挑む渾身の権利獲り
  3. 【NHKマイルC】川田将雅ジャンタルマンタル参戦で浮上した「鞍上問題」…陣営と繋がり強い「三冠騎手」が有力候補? その背中に跨るのは
  4. 「ルメールショック」が木村哲也厩舎に直撃?桜花賞に続き皐月賞も人気馬が凡走…主戦騎手不在で「13連敗」の急ブレーキ
  5. JRA「隠れ最強馬」が待ちに待った戦列復帰…ジャスティンミラノに引け取らない実力、令和の「マツクニローテ」再現あるか?
  6. 【激走候補5頭】J.モレイラ不在の週末は波乱必至!? 大荒れ実績十分福島牝馬S(G3)&フローラS(G2)【週末重賞ピックアップ】
  7. セリフォス、ナミュールも不安?2024年マイル戦線は異常事態!マイラーズCは“安田記念を見切った格下馬”の激走に要注意!
  8. コスモキュランダ次走ダービーも「鞍上未定」の怪…J.モレイラ続投が決まらない理由に「身元引受調教師」の影響も?
  9. デビュー3年目の武豊が「神業」魅せた天皇賞・春…イナリワンとの邂逅でいよいよ凄みを増したリヴィングレジェンドの存在【競馬クロニクル 第52回】
  10. 【福島牝馬S(G3)展望】今年「50戦0勝」騎手が本命馬に騎乗!? リバティアイランドに迫った実力を示せるか