
JRA【葵S(G3)展望】骨折明けでも「ジオグリフと遜色ない動き」コラリンVS「ウイン軍団」2騎! 未来の“名スプリンター”が勢ぞろい!?
28日、中京競馬場では3歳馬による唯一のスプリント重賞、葵S(G3)が行われる。昨年までは「重賞」に格付けされていたが。今年から晴れて「G3」に新規格付けされた。
重賞になってからの優勝馬4頭のうち3頭が牝馬というこのレース。今年の最有力候補も牝馬となりそうだ。
ダイワメジャー産駒のコラリン(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)は昨年、デビュー2戦目で勝ち上がると、3戦目のカンナS(OP)も制し、2連勝。続く京王杯2歳S(G2)では強豪牡馬を抑えて1番人気に支持された。
スタートで後手を踏んだこともあり、道中は中団からの競馬。東京の長い直線で脚を伸ばしたが、勝ったキングエルメスから0.3秒差の4着に追い上げるのがやっとだった。
その後はクロッカスS(L)で2番人気に支持されるも、トウシンマカオとプルパレイに後れを取り3着。さらにレース後に軽度の骨折が判明し、戦線離脱を余儀なくされた。4か月ぶりの復帰戦で気になるのは、やはり状態面だろう。
18日の1週前追い切りでは、美浦南Wで6ハロン81.8-11.5という好時計をマーク。併せた皐月賞馬のジオグリフと6歳オープンクラスのパラダイスリーフには1馬身ほど遅れたが最後までしぶとく食らいついており、動き自体は遜色なかった。
骨折明けでも2戦2勝の1200m戦なら最有力候補の1頭といえるだろう。
牝馬コラリンの対抗格はウインレーシングクラブが送り込む「ウイン軍団」の牡馬2頭だ。
ウインマーベル(牡3歳、美浦・深山雅史厩舎)は、昨年6月のデビューからまもなく1年を迎えるが、すでに10戦をこなしている。勝ち上がりには6戦を要したが、初勝利直後の福島2歳S(OP)で2連勝を飾ると、続く中京2歳S(OP)でもジャングロの2着と一気に素質を開花させた。
年明け初戦のファルコンS(G3)こそ直線の不利が響き15着に敗れたが、前走の橘S(L)で巻き返しに成功。好位追走から直線で逃げ馬を交わして、1.3/4馬身差で3勝目を挙げた。
「ウイン軍団」の2頭目はウインモナーク(牡3歳、美浦・奥平雅士厩舎)だ。
昨夏の福島2歳新馬戦(芝1200m)で快勝すると、その後は1400~1600mを使われたが、4、8、4、3着と勝ちあぐねていた。
前走の雪うさぎ賞(3歳1勝クラス)は新馬勝ちした舞台で、素質馬グランアプロウソに1.3/4馬身差をつけて快勝。“福島専用機”の可能性も捨てきれないが、2戦2勝の6ハロン戦ならチャンスは十分あるだろう。
「今後1200mを使っていけば、重賞を勝てる馬だと思います」という前走後の松岡正海騎手のコメントからも期待は大きい。父ビッグアーサーが唯一のG1勝利を遂げた中京1200m戦で重賞初制覇を視界に入れる。
オタルエバーとアネゴハダは牡馬と牝馬の違いはあるが、2度のG1出走、2度の重賞3着という共通点を持つ。戦ってきたメンバーレベルからも、ここでは一枚上手の可能性はあるだろう。
オタルエバー(牡3歳、栗東・中竹和也厩舎)は、2度のG1(朝日杯FS、NHKマイルC)で2桁着順に大敗も、G3(新潟2歳S、ファルコンS)ではともに3着に好走している。16着に敗れたNHKマイルCから2ハロン短縮、自身初の1200m戦でいきなり結果を出せるか。
アネゴハダ(牝3歳、栗東・佐々木晶三厩舎)は、阪神JF(G1)9着、桜花賞(G1)15着と、G1では力負けしているが、2走前のフィリーズレビュー(G2)は3着に好走。また、昨夏の小倉2歳S(G3)でも3着に入っており、オタルエバーにはないスプリントでの実績もある。
アメリカ産馬のジャスパークローネ(牡3歳、栗東・森秀行厩舎)も侮れない存在。前走の橘S(L)は逃げてウインマーベルの2着に粘り込んだ。2勝目を挙げた3走前の3歳1勝クラス以来となる武豊騎手とのコンビで一発を狙う。
この他には、函館2歳S(G3)2着のカイカノキセキ(牝3歳、栗東・池添学厩舎)、カンナSでコラリンと接戦を演じたシゲルファンノユメ(牡3歳、美浦・伊藤圭三厩舎)、紅梅S(L)2着の実績があるダークペイジ(牝3歳、栗東・吉村圭司厩舎)などにも注目したい。
今年からG3に格付けされたこともあり、1勝クラス勝ちの馬でも抽選対象の可能性がある。新生・葵Sをステップに名スプリンターへ飛躍する馬は現れるか。発走は28日15時35分を予定している。
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