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JRA「歓迎できる枠ではない」最有力・イクイノックスに試練の8枠18番…それでもC.ルメールは「楽しメール」!? 大外枠でも期待がもてる理由とは

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イクイノックス

 いよいよ29日に行われるクラシック第2戦・日本ダービー(G1)。関係者はもちろんファンにとっても特別な、まさに日本競馬最大のビッグレースといえる一戦だ。今年はどんなドラマが生まれるのか、レース当日が楽しみで待ち遠しい限りである。

 そんな誰もが心待ちにする大一番に向けて26日には枠順の発表が行われたが、思わず出馬表を二度見してしまったファンの方も多いのではないだろうか。それもそのはず、ダービー制覇の最有力候補と目されていたイクイノックスが、まさかの大外・8枠18番に入ってしまったのである。

 舞台となる東京2400mは一般的に内枠が有利とされ、とりわけ日本ダービーにおいてはその傾向が顕著である。

内枠絶対有利のダービーでも、ルメール騎手なら…

 

 1986年以降、1枠からは最も多い9頭の勝ち馬が出ており、複勝率も23.0%と他の枠と比べて良好な成績となっている。直近10年でも1枠からは3頭もの勝ち馬が出ており、中でも1枠1番に入ったロジャーバローズが、12番人気ながら大金星を挙げたことは記憶に新しい。

 一方で8枠に入った馬からは1986年以降5頭の勝ち馬が出ているが、勝率4.8%、複勝率10.5%と成績は振るっていない。

 さらに近10年でみると8枠の成績は(1-0-1-28)となっており、18年に勝利したワグネリアン以外に連対できた馬はいない。複勝率はわずかに6.7%と低調であり、近年は特に内枠有利・外枠不利の傾向が顕著に表れている。

 クラシック3冠の中でも「最も運のいい馬が勝つ」といわれる日本ダービーだけあって、枠順が結果を左右する重要な要素となっている。それだけに皐月賞(G1)に引き続き8枠18番の憂き目にあってしまったイクイノックスは、流石に運がないと言わざるをえない。この枠順には陣営も「大外枠は歓迎できる枠ではない」と渋いコメントを残している。

 だが一方で、イクイノックスには幸運ともいえる一筋の光も存在する。それこそが手綱を握るC.ルメール騎手である。

 ルメール騎手は日本ダービーの舞台となる東京2400mを非常に得意としており、2015年にJRA所属となって以降の同コースでの成績は勝率30.3%、複勝率61.3%となっている。今年は現時点でリーディング4位とやや不振気味であるが、東京2400mにおいては絶好調であり勝率36.4%、複勝率72.7%と圧倒的な数字をマークしている。

 加えて、20年以降のG1レースにおいてルメール騎手が「大外枠で3番人気以内」の条件を満たす馬に騎乗した場合の成績は(3-3-0-0)となっており、連対率は驚異の100%を記録。

 先週は日本ダービーと同舞台で行われたオークス(G1)にてスターズオンアースに騎乗し、不利と思われた8枠18番を全く苦にせずに勝利へと導いたルメール騎手。今週のイクイノックスは3番人気以内に入ることは確実であり、先述のデータにも該当する。

 イクイノックスにとっては不運とも思われる大外枠だが、鞍上がルメール騎手であることを加味すれば、むしろ幸運であったかもしれない。

 まさかの大外枠に不安を覚えたファンも多いはずだが、イクイノックスに過度な心配は必要ないだろう。東京2400m・G1での大外枠という条件は鬼に金棒ともいえるルメール騎手を背に、会心の走りを見せてくれるはずだ。“運をも勝る実力”で最高の栄誉を掴みに行く。

(文=エビせんべい佐藤)

<著者プロフィール>

 98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。

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