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JRA「期待の2歳馬」 1番人気3連敗で「横山一家」と関係崩壊の危機!? 日本ダービー&オークス出走叶えた「新興オーナー」がまさかの絶不調

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JRA「期待の2歳馬」 1番人気3連敗で「横山一家」と関係崩壊の危機!? 日本ダービー&オークス出走叶えた「新興オーナー」がまさかの絶不調 の画像1
横山和生騎手 撮影:Ruriko.I

「良いレースができましたし、次回に上積みがありそうです」

 2日、函館競馬場で行われた5Rの2歳新馬は4番人気ブトンドールが優勝。函館開催で順調に勝ち星を積み重ねている鮫島克駿騎手が、先々も楽しみな牝馬を見事勝利に導いた。

 その一方で、横山和生騎手の1番人気ジャスティンカプリ(牡2、栗東・安田隆行厩舎)は4着に敗れた。

 先週行われた宝塚記念(G1)では、タイトルホルダーに騎乗して圧巻のレコード勝ちを決めた同騎手。久々の阪神参戦を最高の形で終えた鞍上だったが、夏場の主戦場としている函館開催ではいまだに勝利がなく、悪い流れを断ち切れないでいる。

 8頭立ての芝1200mで行われたレースは、最内1番枠からのスタートでやや立ち遅れると、道中に挽回して内の3番手を追走。前半3ハロン通過タイム35秒1のミドルペースのなか、4コーナーに差し掛かった辺りではすでに鞍上が促すものの手応えが良くない。

 そのまま必死に追われながら最後の直線に入ると、先に抜け出した2着のアネモスと勝ち馬ブトンドールには突き放される一方。ゴール手前では、外から伸びたマルモリディライトに交わされ3着内も外す格好となった。

「うーん、残念でした。スタートの失敗を挽回するのに脚を使ったことが、最後の伸びに影響したかもしれません。ダイナミックなフォームは魅力的ですが、瞬発力に秀でているかといわれると少々疑問が残ります。レース後には、鞍上の横山和騎手も『現状はダートの方が良い』とコメントしていましたし、次戦はダート挑戦となるかもしれませんね」(競馬誌ライター)

 人気に応えられなかったジャスティンカプリのオーナーは、冠名「ジャスティン」や「エリカ」などで知られる靴の小売りチェーン『ABCマート』の創業者でもある三木正浩氏だ。

 2019年に初の所有馬ジャスティンリーチがデビューしているものの、多くの所有馬を抱え始めたのは現3歳世代から。デビューした14頭のうち勝ち上がりが10頭という驚異的な数字を叩き出しており、重賞戦線でも昨年はジャスティンロックが京都2歳S(G3)で重賞初制覇を達成し、ホープフルS(G1)ではジャスティンパレスが2着に好走した。

 また、今年に入ってもフローラS(G2)を制したエリカヴィータがオークス(G1)出走を果たし、前述した「ジャスティン」の2頭が日本ダービー(G1)出走を叶えるなど、所有馬を続々とクラシックに送り込む充実した馬主ライフを歩んでいる。その影響もあって、今年デビューする2歳馬は昨年より大きな注目を浴びることも少なくない。

 ところが現2歳世代については、ここまで期待通りの活躍とはいっていない。

 先月から所有馬のエリカキルシェ、エリカフォンテーヌがともに函館の2歳新馬でデビューするも、いずれも1番人気に支持されながら7着と結果を出せず。今回のジャスティンカプリも1番人気での敗戦で、期待の2歳馬達の負の連鎖が止まらない。

 また、6月に入ってからは前走の湘南S(3勝クラス)で圧巻の差し切り勝ちを決めたジャスティンカフェが重賞のエプソムC(G3)で1番人気を背負うも4着に敗れ、3連勝と勢いのあったハセドンがユニコーンS(G3)で2番人気に推されるも末脚不発で8着に敗れるなど、こちらも悪い流れが続いている。

「横山一家」と関係崩壊の危機!?

 直接の敗因とはいえないものの、そんな三木オーナー所有の上位人気馬の多くで鞍上を務めているのが横山一家だ。6月以降の同コンビでの成績は下記の通りである。

■横山一家×三木正浩オーナー所有馬の成績(※6月以降)
ジャスティンパワー 横山武史騎手 (8番人気、13着)
エリカキルシェ   横山和生騎手 (1番人気、7着)
ジャスティンカフェ 横山典弘騎手 (1番人気、4着)
エリカフォンテーヌ 横山武史騎手 (1番人気、7着)
ハセドン      横山典弘騎手 (2番人気、8着)
ジャスティンカプリ 横山和生騎手 (1番人気、4着)

 上記の通り、勝ち負けどころか複勝圏内でさえ1頭もいないのは少々気になるところだろう。リーディングで上位争いに食い込む横山武騎手や横山和騎手にとっては、三木オーナーが小さくはないバックアップであるのは間違いない。だが、このまま結果を残せないようであれば、鞍上降板なんてこともあり得るかもしれない。

 現在JRAに登録のある2歳世代では、三木オーナーの所有馬は残り14頭がデビューを控えている。まだまだ2歳戦も始まったばかりだが、横山一家にとっては今後の巻き返しは急務といえよう。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
 ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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