GJ > 競馬ニュース > 武豊「落選」から約1年。キタサンブラック産駒で初V
NEW

武豊「落選」から約1年。キタサンブラック産駒で初V

【この記事のキーワード】, ,

武豊「落選」から約1年。キタサンブラック産駒で初Vの画像1

 一世を風靡した黄金コンビがファン待望の初白星だ。

 23日、札幌競馬場の8Rに行われた3歳以上1勝クラスは、武豊騎手の1番人気ドグマ(牡3歳、栗東・武幸四郎厩舎)が後方から差し切って優勝。単勝2.0倍の支持に応えて2勝目を挙げた。

 13頭で争われた芝1200mのレース。ドグマは1番枠から五分のスタートを切ったものの、後ろから3、4番手に待機。道中は口をやや割り気味だったが、インコースでなだめながら最後の直線に入る。

 先頭との差はだいぶあったようにも見えたが、武豊騎手は慌てることなく外に持ち出して進路を確保。残り200mでゴーサインを送るとドグマは矢のように伸び、そのままゴールまで突き抜けた。

「道中は後方で折り合いに苦労しているようにも見えたので、馬券を買っている身からすればヒヤヒヤものでしたが、最後の直線に入ってからの末脚は見事なものでした。

ドグマは昨年8月の小倉芝1800mでデビュー勝ちを収め、父キタサンブラックにJRAの新馬戦初勝利をプレゼントした馬。気性的な面を考慮して短距離にシフトしたのでしょうが、今日の競馬を見れば2勝クラスでも十分にやれると思います」(競馬誌ライター)

 ドグマは1頭だけ上がり3ハロン34秒台をマークしており、末脚はワンランク上のものがあった。だが今回は、武豊騎手の冷静な手綱さばきも光った一戦といってよさそうだ。

 実際にSNSやネットの掲示板などにはレース後、「あの落ち着きっぷりは凄いな」「これが天才と言われるゆえんか」「見ていて鳥肌が立ちました」などのコメントが集まっている。

 そんな称賛を受けたレジェンドだが、実はこれが意外にもキタサンブラック産駒でのJRA初勝利でもあった。

「そりゃ乗りたいですよ。“長男”ですから」立候補も…

 

 同ジョッキーはキタサンブラックと2016年の大阪杯(G2・当時)からコンビを組んで、G1を6勝。大レースを制した後は北島三郎オーナーが「まつり」を競馬場で熱唱したことで、日本中に大きな話題を呼んだ。

 キタサンブラックは17年の有馬記念(G1)で有終の美を飾り引退。社台スタリオンステーションで種牡馬入りすると、19年1月19日には産駒第1号となるジャスティンスカイが誕生している。

 この2日後にコメントを求められた武豊騎手は「そりゃ乗りたいですよ。“長男”ですからね。今から立候補しておきます!」と宣言。しかし、昨年8月にデビュー戦を迎えたジャスティンスカイの背中にはC.ルメール騎手の姿が……。

 無念の「落選」を喫してしまった武豊騎手だったが、それから約1年を経て、ようやくキタサンブラック産駒での初白星を掴み取った。

「この一件でめぐり合わせが悪くなったというわけではないと思いますが、武豊騎手はなぜかキタサンブラック産駒への騎乗機会が少なく、今回のドグマでのべ7戦目でした。

現役時代にあれだけ一世を風靡したコンビなので、ファンも多いと思われます。ぜひこの勝利をきっかけに乗り鞍を増やしていってほしいですね」(同)

 なお、レース後の武豊騎手はドグマについて「うまくスタートを切れて、道中も脚を溜めることできた。ラストは弾けてくれたね」と、全体的に高評価を下している。

 順調にいくようであれば、今後はスプリント路線を賑わす存在になれるかもしれない。本馬を含め、これから武豊騎手×キタサンブラック産駒のコンビが躍進してくれることに期待したい。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
 キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

武豊「落選」から約1年。キタサンブラック産駒で初Vのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 羽田盃(G1)8頭立てに中央競馬と地方競馬の「温度差」浮彫り…3歳No.1フォーエバーヤング不在でも「敵前逃亡」続々、ダート革命に早くも失速の危機
  2. スキルヴィングの非業の死から1年…懸念される青葉賞(G2)の超高速化と歴代最速馬の悲劇
  3. NHKマイルCに「史上最高メンバー」集結!? 2歳女王アスコリピチェーノVS2歳王者ジャンタルマンタルに加え「あの大物」参戦も…役割を終えたマル外ダービーに脚光
  4. 横山武史「乗り替わり」の無念を晴らす重賞勝利に会心ガッツポーズ! 初のメイン勝ちなど大暴れ「妹弟子」の活躍も刺激に?
  5. UAE競馬史上「最強」のジョッキーが短期免許で日本初参戦! ステレンボッシュ、シックスペンスの名門も「いい馬を用意している」
  6. 岩田望来「まだまだ強くなる」急上昇のパートナーとG1前哨戦快勝! マスクトディーヴァ「降板」の苦い経験も…充実のラインナップでいざ本番へ
  7. 【天皇賞・春(G1)】馬券圏内100%の激走で5万馬券的中!? 四位洋文が福永祐一に授けた「金言」とは… 11番人気2着スティッフェリオにあった鉄板級の法則
  8. 今村聖奈「関係者に感謝」ランランガールで87戦ぶり祝杯! 永島まなみとは大きな差も「得るものははるかに多い」
  9. 「ニューヒロイン候補」小林美駒が見せた著しい成長!リーディング争いに敗れても勝負強さでベテランを圧倒…女性騎手戦線に「新時代到来」の予感
  10. 【天皇賞・春(G1)展望】テーオーロイヤル勝てば「ゴールドシップ以来」の快挙!「低レベル説」払拭へ…4歳世代ドゥレッツァとタスティエーラの反撃は?