札幌記念「激流」で人気馬総崩れも……狙い撃ちしたい絶好の「穴馬」はこれ
21日、札幌競馬場では札幌記念(G2)が行われる。今年はディフェンディングチャンピオンのソダシを含め、ジャックドール、パンサラッサによる3強ムードの様相だ。
競馬ファンの頭を悩ませる要素の1つとして、この3頭がいずれも逃げ・先行脚質であることが挙げられるだろう。さらに、各馬とも若干の不安要素がある。
ソダシは昨年の勝ち馬とはいえ、ベストの舞台はやはりG1・3勝を挙げているワンターンの芝1600mと思われる。また、斤量が前年より3キロ増加するのも気になるところだ。
パンサラッサも2000mで重賞勝ちはあるが、理想は海外G1も制覇している1800mか。ジャックドールは今回、約4ヶ月半の休み明けが1つのポイントとなってくるだろう。
ハナを奪うのは恐らく宝塚記念(G1)でハイペースを演出したパンサラッサだろうか。ただ、ジャックドールやユニコーンライオンに競り掛けられるようだと、苦しい展開になりそうだ。
必要以上に前がやりあう展開となれば、これらをマークするソダシも激流に巻き込まれる可能性も出てくる。そうなると、人気馬が全滅まではいかなくとも、一角が崩れて思わぬ伏兵の台頭があっても不思議ではない。
狙い撃ちしたい絶好の「穴馬」は…
そこでぜひ狙い撃ちしてみたい穴馬が、レッドガラン(牡7歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。
今年で7歳を迎えた古豪は、年明け初戦の中山金杯(G3)を2馬身半差で完勝し重賞初制覇。続く2戦は惜しくも敗れたが、前走の新潟大賞典(G3)ではトップハンデを物ともせず2つめのタイトルを手にした。
その前回は、前半1000m通過58秒5の速い流れのなかで、好位5番手を追走。最後の直線では先を行くモズナガレボシをねじ伏せるように捕らえ、後続の追い上げも封じ込む強い競馬で勝ちきっている。
ちなみに勝ちタイム1分57秒7は、同レースにおいて歴代2位タイの好時計でもあった。もはや完全に充実期を迎えたといっていいだろう。
にもかかわらず、『netkeiba.com』で行われる事前予想では11番人気前後という低評価に甘んじている。7歳の高齢であることに加え、今回が初の洋芝になることも敬遠されている理由の1つか。
ただ、最終追い切りに跨った斎藤新騎手(レースは岩田康誠騎手)が、『スポーツ報知』の取材に「洋芝は上手に走れていました」と、コメントしていただけに、さほど心配する必要はなさそうだ。
また斎藤騎手は「滞在で落ち着きもある。具合がいいと思います」と、状態に関しても太鼓判。あとは実戦での大駆けに期待したいところである。
「近年の札幌記念では2017年に穴を開けたナリタハリケーンも、8歳の高齢でしたね。レッドガランは今年、芝2000mの重賞で2戦2勝の好成績を挙げているだけに、まさに人気の盲点といえるかもしれません。
ちなみに血統的にもダンスインザダークやダンスパートナーなどを輩出しているダンシングキイの一族であるため、大舞台での底力は秘めていると思われます」(競馬誌ライター)
ハイペースが予想される今回の札幌記念は、快勝した前走の新潟大賞典と似たような流れになるかもしれない。ぜひ立て続けの好走を決めて、波乱を演出してほしいものだ。
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