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JRA揃って「轟沈」池添謙一、今村聖奈に台風の洗礼!? 明暗分けた騎手の判断、勝負を決めた坂井瑠星の金言

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坂井瑠星騎手

 西日本を中心に猛威を振るった台風14号。過去最強といわれた招かれざる来訪者は、20日の午前に温帯低気圧へと変わった。台風の影響で19日の中京開催も危ぶまれたが、何とか事なきを得た。

 ただ、無事に開催されたとはいえ、この日のメインレース・JRAアニバーサリーS(3勝クラス)の発走前には、集中的な豪雨にも見舞われた。画面全体が真っ白になったモニタ越しでも雨足の強さが伝わるほどで、降雨による視界不良を理由に3分遅れての発走となった。

 フルゲート16頭で争われたダートの1800mを制したのは、3番人気フラーレン坂井瑠星騎手のコンビだ。

 果敢にハナを奪うと最後まで先頭を譲ることなくゴールした。3着以内に好走した馬は、いずれも最後の直線で3番手以内。道中の位置取りが、そのままレースの結果に直結する前残りの展開だっただけに、後ろにいた馬は為す術がなかった。

 また、このレースには池添謙一騎手が2番人気ビジン、今村聖奈騎手が6番人気シダーに騎乗したことでも注目を集めた。ハンデ戦ということもあって、2頭の斤量はともに50キロの最軽量。池添騎手の場合、50キロで騎乗することは20年ぶりともあって、この一戦に並々ならぬ意気込みが感じられたことも、上位人気に支持された理由だろう。

 しかし、好スタートからハナを奪う姿勢を見せたものの、外からフラーレン、テイエムマグマにあっさり交わされ3番手の追走。徐々に追走も苦しくなり、最後の直線は5番手まで後退すると、抵抗できないまま11着に惨敗を喫してしまった。今村騎手のシダーも最後方から数頭交わしただけの13着。これといった見せ場すら作れずに終わった。

勝負を決めた坂井瑠星の金言

「コースに水たまりができるほどの泥んこ馬場ということもあり、まずは無事に全馬がゴールしたことを評価したいレースでもありました。50キロで注目を集めた2人ですが、この馬場と展開ではどうしようもなかったかもしれませんね。

とはいえ、騎手の判断が大きく明暗を分けた結果でもありました。勝ち馬のフラーレンに騎乗した坂井騎手と2着のテイエムマグマに騎乗した高倉稜騎手の積極策は、見事でした」(競馬記者)

 ワンツーを決めた両者に共通しているのは、スタート直後の状況把握の早さ。極悪の馬場をプラスに変えてみせたのは、積極的なポジション取りである。

 レース後、「この馬場でしたし、ゲートも良かったので、迷わずハナへ行きました」と語った坂井騎手、「最低でも外の3番手で競馬をしようと考えていましたが、馬場も馬場なので2番手で運びました」と語った高倉騎手のコメントから分かるように、馬場を意識した騎乗が好結果を導いたことは間違いない。

 特に坂井騎手がコンビを組んだフラーレンは、これまで逃げた経験のなかった馬。馬場が馬場だけに、中途半端に控えても泥を被ったり、馬群に揉まれて戦意喪失するリスクも十分にある。外目の2番手から追走したテイエムマグマの高倉騎手も、コースロスを最小限に留めてフラーレンから1頭分外につけている。

 レース条件が悪いなりに、馬の気分を損ねることなく走らせたそれぞれの手腕は、さすがの一言である。

 日本人騎手は折り合いを気にするあまり、必要以上に控えて脚を余して負けたり、誰も行かずに超スローペースになることも珍しくない。それだけに、隙あらば先手を主張することの多い坂井騎手の「迷わずハナへ」という言葉は価値がある。

 伸び悩んでいる若手騎手にとっての「金言」といえるのではないか。

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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