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主役不在で大混戦の菊花賞、「今年のトレンド」に合致する最大注目の騎手とは?

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主役不在で大混戦の菊花賞、「今年のトレンド」に合致する最大注目の騎手とは?の画像1
撮影:Ruriko.I

 皐月賞馬ジオグリフ、ダービー馬ドウデュースだけでなく、両レースで連対したイクイノックスも不在となる今年の菊花賞(G1)は、戦前から主役不在の大混戦という声で溢れている。

 昨年も春クラシック二冠を制したエフフォーリア、シャフリヤールが菊花賞に参戦しなかったものの、皐月賞2着のタイトルホルダーが優勝。実績的には弥生賞ディープインパクト記念(G2)でドウデュースを破り、日本ダービー(G1)で3着に入ったアスクビクターモアが他馬を一歩リードしている状況だ。

 だが、そのアスクビクターモアもトライアルのセントライト記念(G2)で新勢力のガイアフォースにねじ伏せられているようでは、全幅の信頼を置けるかとなると不安もある。

 そこで今年のG1戦線を改めて振り返ってみると、中堅や若手騎手による初G1制覇がトレンドになっていることに気付く。

 先週の秋華賞(G1)を制し、スターズオンアースの牝馬三冠を阻止したスタニングローズに騎乗していた坂井瑠星騎手が「夢に見たG1の舞台。最高の瞬間でした」と喜んだ以外にも、2日に行われたスプリンターズS(G1)をジャンダルムで優勝した荻野極騎手もまた、坂井騎手と同期の若手だった。

 春の高松宮記念(G1)をナランフレグで制した丸田恭介騎手もこれが初G1勝利だったように、今年G1ジョッキーに仲間入りした騎手は丸田、荻野極、坂井の3人。同一年度に4人目となると史上初かもしれないが、このトレンドが続くようなら記録更新も十分にありそうだ。

「今年のトレンド」に合致する最大注目の騎手とは?

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鮫島克駿騎手 撮影:Ruriko.I

 本稿は最終的な出馬確定はまだのタイミングだが、現段階で出走予定の騎手で初G1勝ちの対象となるのは、鮫島克駿と岩田望来の両騎手だ。

 リーディングこそ岩田望騎手が上にいるものの、100連敗目前で初重賞勝ちをした若手が人気薄のアスクワイルドモア(牡3、栗東・藤原英昭厩舎)に騎乗を予定。これに対し、鮫島駿騎手がコンビを組むジャスティンパレス(牡3、栗東・杉山晴紀厩舎)は、トライアルの神戸新聞杯(G2)を2着馬に3馬身半の決定的な差をつけて勝利した。

 過去10年の菊花賞で最多4勝を挙げているディープインパクト産駒という血統的な背景に加え、神戸新聞杯の勝ちタイム2分11秒1も、2年前に無敗で三冠馬となったコントレイルの2分12秒5より1秒4も速い。タイムについてはそのときの馬場状態に左右されるとはいえ、2着馬との0秒6差は過去10年の勝ち馬でも最大着差である。

 元を正せばジャスティンパレスは、C.ルメール騎手を背にデビューから2連勝して挑んだホープフルS(G1)で2着に入ったように、かつてはクラシック候補の一角に名前の挙がった素質馬の1頭だ。調子の上がらなかった春クラシック2戦で評価を下げたが、前走の勝ちっぷりを見れば、完全復調といってもいいだろう。

「僕にとって最大のチャンスを頂けて、そのチャンスを生かせましたし、次にもし継続して乗せてもらえるならまた全力で頑張りたいと思います」

 前走を勝利した後のコメントで「全力で頑張る」ことを誓った8年目の鮫島駿騎手。一つ下の世代である7年目の荻野極、坂井瑠星ら後輩騎手に後れを取るつもりは、さらさらないはずだ。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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