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天皇賞・秋(G1)モーリス「元調教師」に雪辱の時、ブランド血統馬と狙う大駆け

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 30日、東京競馬場で行われる天皇賞・秋(G1)。8月の小倉記念(G3)を5馬身差の圧勝からここに挑むのがマリアエレーナ(牝4歳、栗東・吉田直弘厩舎)だ。

 クロフネ産駒の同馬は昨年、牝馬三冠レースへの出走こそ叶わなかったものの、夏頃から徐々に力をつけると、古馬相手の新潟牝馬S(OP)を勝ってオープン入りを決めた。

 今年に入ってからは重賞で2着2回と惜しいレースが続いていたが、前走で過去に2勝をあげていた好相性の松山弘平騎手と6走ぶりにコンビを組むと、直線で後続を置き去りにして初タイトルを獲得している。

「小倉競馬場で開催された芝の重賞で5馬身以上の差をつけて勝利した馬は、過去10年で本馬と2016年の小倉2歳S(G3)を勝ったレーヌミノルのみです。

レーヌミノルはその翌年に桜花賞(G1)を制していることから、マリアエレーナにも大舞台での大駆けが期待できるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

「金子ブランド」の結晶ともいえるような血統背景

 いよいよ覚醒した感のあるマリアエレーナは、母父ディープインパクト、母母父キングカメハメハ、母系も3代前のブロードアピールまですべて本馬を所有する金子真人オーナーの持ち馬だ。

 いわゆる「金子ブランド」の結晶ともいえるような血統背景を誇っており、また近親に18年の日本ダービー(G1)を勝ったワグネリアンがいる良血であることも、目下の充実ぶりと無関係ではないか。

 G1はこれが初挑戦になるものの、天皇賞・秋と同じ芝2000mの距離では、これまで6戦して複勝率100%をキープ。まだ底を見せていない魅力があり、好走も十分に望めそうである。

 また、管理する吉田師もここは力の入る一戦になるかもしれない。

 吉田師といえば、かつて管理していたモーリスが美浦の堀宣行厩舎へ転厩後の15年から、国内外でマイルG1・3勝を含む怒涛の6連勝でその年のJRA・年度代表馬のタイトルを獲得する名馬に成長した苦い記憶もある。

 翌16年には天皇賞・秋を勝ってマイル・中距離の二階級制覇を達成。暮れの香港カップ(G1)で有終の美を飾り、種牡馬入りしてからも多くの活躍馬を送り出している。

 自厩舎にいた頃は2勝止まりだったモーリスが、移籍してから年度代表馬にまで上り詰めたことで、ネットの掲示板などで「吉田厩舎から転厩してよかった」などと、一部のファンに書かれたこともあった。

 そのモーリスの大活躍とは対照的に、16年以降は重賞わずか1勝と低迷していた吉田師だったが、小倉記念で約3年ぶりのタイトル奪取。秋の大舞台への挑戦権を得た。

「ちなみに吉田厩舎は2007年に開業して以来、芝の古馬G1への出走は今回が初になります。

そんな記念すべきレースに、かつて手掛けたモーリスの産駒であるジャックドールとノースブリッジが出走予定。また堀厩舎のダノンベルーガもエントリーするなど、吉田師からしてみるとちょっとした因縁みたいな構図であるといえるかもしれませんね」(同)

 なお先週終了時点では全国リーディング120位と決して芳しい成績とはいえない吉田厩舎だが、かつては藤沢和雄厩舎から地方を経て転入してきたゴルトブリッツを帝王賞馬にまで育て上げるなど、その手腕が確かであることに疑いはないだろう。

 天皇賞・秋の当日には、その藤沢和氏のレジェンドトレーナーカップが行われるのも、これまた何かの縁か。現在51歳と調教師としてはまだ若い年齢だけに、このあたりで結果を出してふたたび盛り返してほしいところである。

冨樫某

冨樫某

キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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