GJ > 競馬ニュース > 武豊「神騎乗」光ったエリザベス女王杯4連覇、ファインモーションはじめ名牝揃い
NEW

武豊「神騎乗」光ったエリザベス女王杯4連覇、ファインモーションはじめ名牝揃い

【この記事のキーワード】, ,
武豊「神騎乗」光ったエリザベス女王杯4連覇、ファインモーションはじめ名牝揃いの画像1
武豊騎手

 13日、女王決定戦といえるエリザベス女王杯(G1)が開催される。もともとは3歳牝馬三冠の最終戦として京都の芝2400mで開催されており、この当時からも数々の名牝が生まれた。

 1996年からは各路線のレース体系が整備されたことに伴い、牝馬重賞にも手が入った結果、牝馬三冠の最終レースに秋華賞(G1)が新設された。これにより、エリザベス女王杯は古馬にも門戸が開放され、施行条件も京都2400mから2200mに短縮されて3歳牝馬と古馬牝馬が争う唯一のG1として現在に至っている。

 今年で第47回を迎え、施行条件が変わってから27年目にあたるが、このレースで大記録を持っているのがレジェンドの武豊騎手だ。これまで通算30回騎乗しているが、2001年から04年まで4連覇を果たしているのはさすがである。これは天皇賞・春(G1)で89年から92年まで4連覇したのに並ぶ記録となっている。

 もちろん、通算4勝も現役騎手の中で最多を誇り、吉田豊騎手、M.デムーロ騎手、C.ルメール騎手、10年と11年に海外馬で連覇したR.ムーア騎手の2勝を大きく引き離している。今回は、武豊騎手による4連覇を振り返ってみたい。

 武豊騎手のエリザベス女王杯初騎乗は87年のハッピーサンライズ。この時は人気薄でもあったが9着に敗れている。それ以降、二冠牝馬のベガとファレノプシス、桜花賞馬オグリローマンやシャダイカグラなど有力馬に騎乗しながらも2着が最高だった。

「神騎乗」光ったエリザベス女王杯4連覇

 初優勝したのは01年のトゥザヴィクトリーでのもの。99年の牝馬三冠に騎乗し、オークス(G1)2着と惜しい競馬をしたが結局タイトルは獲れず。翌年は1度コンビ解消もあったが、01年に再タッグ。フェブラリーS(G1)3着のあとドバイワールドC(G1)にも遠征して2着と健闘した。

 この遠征帰りで挑んだのが01年のエリザベス女王杯だった。それまで逃げるか前につける競馬をしていたのが、このときは後方4番手からの競馬。直線に向いてGOサインが出ると一気に脚を伸ばし、内にいた前年の秋華賞馬ティコティコタックとの叩き合いで前に出ると、外から伸びてきたローズバドの猛追をハナ差凌いで勝利した。

 翌02年はファインモーションで優勝した。新馬戦で騎乗して1番人気に応えて勝利すると、一旦松永幹夫騎手(現調教師)に手綱が渡るが、ローズS(G2)を勝って優先出走権を確保すると、本番の秋華賞で再びコンビを組み、無敗のまま最後の一冠を制した。

 そこから3歳馬の身でエリザベス女王杯にも挑戦した。好スタートを切ると逃げ馬を前に見る3番手を追走。4コーナーから直線に向くと前を交わして後は後続を引き離す2馬身半差の勝利。無敗の6連勝でG1を連勝してしまった。

 03年はアドマイヤグルーヴでの勝利。春は桜花賞3着、オークス7着で終え、秋初戦のローズSを勝って秋華賞に臨むが、スティルインラブの三冠を阻止できず2着に終わった。この雪辱を果たすべくエリザベス女王杯に出走した。

 ここではスティルインラブに続く2番人気に推されていた。スタートすると控えて後方に待機。直線に入ると6番手にいたライバルを捕まえ、馬体を併せての叩き合い。マッチレースでゴール前ハナだけ交わして三冠で敗れた借りを返すことに成功した。

 翌年、アドマイヤグルーヴは産経大阪杯(当時G2)から金鯱賞(G2)を使い、マーメイドS(G3)では勝利。一息入れて京都大賞典(G2)4着、天皇賞・秋(G1)3着と惜しい競馬をこなして、連覇を狙いエリザベス女王杯に再度出走。

 その年の秋華賞馬スイープトウショウに1番人気を譲り2番人気に推される。スタートを無事に決めると中団に待機。4コーナーから進出し始め、7番手から直線で外へ持ち出し、前で粘っていた馬を交わすとそのまま悠々3/4馬身差をつけてゴール。見事連覇を飾った。

 騎乗馬の持ち味を上手に引き出して同一G1 ・4連覇を飾った武豊騎手だが、どういうわけかその後は精彩を欠いている。コンスタントにエリザベス女王杯に騎乗してはいるが、勝つことはおろか、馬券圏内にすら入れない結果に終わっている。

 今年もクリノプレミアムで参戦する予定だが、勝てばJRA重賞通算350勝も達成できる。果たして18年ぶりに馬券圏内に、あるいは勝利を飾ることができるか。

 また、この3頭のうちファインモーションやアドマイヤグルーヴの母エアグルーヴは、人気ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)のキャラとしてもおなじみ。ゲームのキャラになるような名馬に騎乗していたこともレジェンドらしいと言えよう。

ゴースト柴田

ゴースト柴田

競馬歴30年超のアラフィフおやじ。自分の中では90年代で時間が止まっている
かのような名馬・怪物大好きな競馬懐古主義人間。ミスターシービーの菊花賞、マティリアルのスプリングS、ヒシアマソンのクリスタルCなど絶対届かない位置からの追い込みを見て未だに感激できるめでたい頭の持ち主。

武豊「神騎乗」光ったエリザベス女王杯4連覇、ファインモーションはじめ名牝揃いのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  2. 【天皇賞・春】春G1「勝利の方程式」がまたまた出現!14番テーオーロイヤルに“やり過ぎ感”…思い出したい「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ」の声
  3. 【天皇賞・春(G1)】武豊×ドウデュースの復活勝利も霞むC.ルメールの神騎乗! 「死枠」克服を完璧に読み切った古馬王道路線の鬼が降臨
  4. JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
  5. 【青葉賞】実力派中堅が「88連敗中」の不思議…越えておきたいG2の壁、「スランプ突入」木村哲也厩舎の救世主となれるか
  6. 【青葉賞(G2)予想】データも後押しシュガークンの可能性にかけて勝負!キタサンブラック弟を頭に流す
  7. 【青葉賞(G2)】「武豊×シュガークン」に立ち塞がるライバル3頭! 新馬戦でジャスティンミラノに敗れた「東の大物」が急浮上【週末重賞ピックアップ】
  8. 【天皇賞・春】横山典弘「前ポツン」にファンは狂喜乱舞? 20年前の逃亡劇再現あるか……マテンロウレオ陣営も不気味なコメント
  9. UAE競馬史上「最強」のジョッキーが短期免許で日本初参戦! ステレンボッシュ、シックスペンスの名門も「いい馬を用意している」
  10. C.ルメール「ダービーは絶対大丈夫」復帰いよいよ秒読み! ドウデュース武豊と同じく騎乗数セーブ予想も…春G1で復活インタビューとなるか