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G1ラストライドの福永祐一、思い出される18年前の鮮やかな勝利。オーヴェルニュとのコンビで好騎乗なるか

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福永祐一騎手 撮影:Ruriko.I

 19日に開催されるフェブラリーS は、今年のJRA・G1初戦となる春のダート王決定戦。新ダート王ウシュバテソーロと双璧をなす実力馬テーオーケインズがドバイワールドC(G1)へ、昨年の覇者カフェファラオはサウジC(G1)への参戦が決まっており、ダート界を引っ張る実力馬が不在。抜けた馬がいない混戦模様を呈している。

 また、今年のフェブラリーSは今月末で騎手引退となる福永祐一騎手のJRA・ G1ラストライドとなる。コンビを組むのは昨年6月の帝王賞(G1)以来となるオーヴェルニュ。14日現在、『netkeiba.com』の予想オッズでは15番人気と伏兵扱いだが、重賞では東海S(G2)と平安S(G3)の2勝を挙げ、昨年の東海Sでも2着、シリウスS(G3)では3着とムラはあるものの実力は確かな1頭である。

 その福永騎手だが、フェブラリーSには過去18回騎乗して2勝3着2回とまずまずの成績が残っている。今年に入って同じ条件のレースを3戦して1勝、残りも掲示板を確保しているので、決して不得手ではないはずだ。

 昨年のカフェファラオの勝利は1番人気を背負ったこともあり、勝ちパターン通りに騎乗したお手本のようなレースぶりで同馬を連覇に導いた。これ以前のもう1勝にして、福永騎手が最初にフェブラリーSを制覇したのが2005年の話になる。

福永祐一騎手 思い出される18年前の鮮やかな勝利

 この時、騎乗していたのはメイショウボーラー。2歳時には朝日杯FS(G1)2着のほか、明け3歳時には皐月賞(G1)とNHKマイルC(G1)をそれぞれ3着したほどの芝の実力馬だった。ただ、その後芝での成績が振るわず、明け4歳からダートに転向。ガーネットS(G3)と根岸S(G3)を連勝し、迎えたのがフェブラリーSだった。

 当時のダート界を牽引していたのはアドマイヤドン。2003年のエルムS(G3)を勝って以降、南部杯(G1)、JBCクラシック(G1)と連勝。ジャパンCダート(現チャンピオンズC・G1)こそ2着と不覚を取ったが、翌年のフェブラリーS、帝王賞を勝ち、JBCクラシックを連覇するなど、芝・ダートの両G1を制覇している強豪だった。

 それに続いたのがジャパンCダートと川崎記念(G1)を制したタイムパラドックス、南部杯を制し、東京大賞典(G1)で2着に入ったユートピアといった勢力図だった。これらの馬たちも参戦したが、上記の実力馬を抑えて1番人気の支持を集めたのがメイショウボーラー。続いてアドマイヤドンが2番人気、ユートピアが3番人気となったが、3番人気のユートピアの単勝オッズが10.6倍と10倍を超えており、上位2頭に票が集まる格好となった。

 レースは小雨が降る不良馬場の中でスタート。好ダッシュを決めた外枠のメイショウボーラーが先手を取ってハナを奪う。道中は後ろを3馬身程度離した単騎の逃げ。向こう正面から4コーナー手前あたりでさらにリードを広げて直線を迎えると、残り400mでもまだ後続と5馬身差のセーフティリード。残り100mで後続も一気に詰めてきたが、2着に1馬身1/4の差をつけてまんまと逃げ切った。

 外枠ながら好スタートを切り、そのまま当時のメイショウボーラーの勝ちパターンである逃げを打ち、上手くペースに乗せて直線でも並ばせずに逃げ切る好騎乗が光ったレースとなった。

 この後、メイショウボーラーは芝とダートを行き来することとなり、翌年のスプリンターズS(G1)で2着に入る活躍も見せたが、勝ち星を挙げることはできなかった。デビューから引退までほぼすべてのレースで福永騎手が騎乗したが、このフェブラリーSは会心の勝利となったのではないだろうか。

 それから18年経った今年。騎手を引退することとなった福永騎手はオーヴェルニュとのコンビでどのような騎乗を見せてくれるだろうか。人気薄を覆して勝利すれば、引退への花道を飾るだけでなく、昨年に続く連覇という快挙にもなる。

 福永騎手の好騎乗に期待したい。

GJ 編集部

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