
打倒ソールオリエンス「夏の上がり馬」がセントライト記念(G2)に大集結!? 逆転の下剋上へ「遅れて来た大物たち」が皐月賞馬に挑戦状

3歳牡馬クラシック最後の一冠となる菊花賞(G1)。今年は春のクラシックで上位を賑わせたトップホースたちの多くが出走予定ということで、早くも話題になっている。
中でも、皐月賞馬ソールオリエンス(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)は、間違いなく主役の1頭になる存在だ。
皐月賞馬として、二冠が期待された前走の日本ダービー(G1)では、先に抜け出したタスティエーラを捕らえ切れずに2着。単勝1.8倍に応えることができなかった。ただし、着差はクビと足をすくわれた感もあり、本馬が最優秀3歳牡馬に最も近い存在と言えるだろう。
そんなソールオリエンスは今秋、トライアルのセントライト記念(G2)からの始動予定。本番は次の菊花賞だが、まずはG1を制した中山で改めて同世代にレベルの違いを見せつけておきたいところだ。
その一方で、そんな皐月賞馬に挑戦状を叩きつけるのが、未知の魅力に包まれた「夏の上がり馬」たちだ。特に今年は春からの下剋上を狙えそうな大器が、セントライト記念に集まる見込み。今回は「打倒ソールオリエンス」の有力候補を挙げておきたい。

キングズレイン(美浦・手塚貴久厩舎)
ホープフルS(G1)3着馬を「夏の上がり馬」と呼ぶのは失礼かもしれないが、春のクラシック未出走組をそう呼ぶのであれば、本馬は間違いなく筆頭格の1頭になる。
ホープフルS後は、毎日杯(G3)で今シーズンをスタートさせたが、スタートで出遅れてまさかの1番人気12着。仕切り直しの町田特別(2勝クラス、芝2400m)では古馬を一蹴し、単勝1.3倍に応えている。母のタッチングスピーチは3歳9月のローズS(G2)で重賞初制覇という遅咲き、息子がここから勢力図を塗り替える可能性は十分あるはずだ。
秋はセントライト記念から始動予定。菊花賞へ進むなら3着までの優先出走権を確保しておきたいところ。だが、手塚厩舎といえば同厩に皐月賞馬のソールオリエンスがいる。こちらも同レースを予定しながらの参戦は自信の表れか、それとも……。
レーベンスティール(美浦・田中博康厩舎)
90年代に競馬界を席巻し、現在は『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)の人気キャラクターとしても有名なトウカイテイオーを母の父に持つ馬として、早くから注目されていた。デビュー戦でクビ差の2着に敗れたが、勝ったのがソールオリエンスという因縁の間柄だ。
仕切り直しの未勝利戦を勝ち上がったものの、連勝を狙った1勝クラスで不良馬場に泣いての2着。春のクラシック出走を見送らざるを得なかった。その後、1勝クラスを5馬身差で圧勝したが、1番人気に推されたラジオNIKKEI賞(G3)では3着。上がり最速で追い上げながらも届かずという小回りコースに泣いた格好だ。
秋はセントライト記念から始動予定だが、先述した通り、皐月賞馬ソールオリエンスも出走予定で“因縁の対決”となりそうだ。昨年11月のデビュー戦はクビ差だったが、競走馬の格という意味では、あれから大きな差がついてしまった。ひと夏を越して、逆転を目論んでいるはずだ。
シルトホルン(美浦・新開幸一厩舎)
ここまで10戦2勝。これだけを見れば、クラシック戦線で期待できる馬ではなさそうだが、レースを重ねるごとに成長し続けている印象だ。スプリングS(G2)で9着に惨敗して春のクラシック出走の夢は断たれたものの、1勝クラスを快勝。その勢いで挑んだラジオNIKKEI賞(G3)でも2着に好走している。
重賞2着で収得賞金を加算したことも大きいが、夏の間にこの馬の評価が上がったのは、1勝クラスで2着に負かしたコンクシェルが1勝クラス、2勝クラスと連勝。さらに両レースとも5馬身差で圧勝というド派手な印象を残しているからだ。
秋はセントライト記念から始動予定。重賞が初の2000m超えと条件は優しくないが、スクリーンヒーロー産駒だけに距離延長が吉と出る可能性も低くない。なお、コンクシェルはローズS(G2)から秋華賞(G1)へ向かう見込み。こちらも負けていられない。
フレーヴァード(美浦・大竹正博厩舎)
母に重賞4勝のルージュバックがいる良血馬。7月の1勝クラスを圧勝しており、こちらもセントライト記念出走が示唆されている。ただ、主戦のC.ルメール騎手が騎乗できるかは不明で、場合によっては自己条件に回る可能性もありそうだ。
前走は出遅れながらも、上がり最速の末脚で最後は2着に3馬身差という完勝だった。まだキャリア4戦と幼いが、出走してくれば楽しみな存在だ。
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