麻雀界をリードする女流プロ雀士・二階堂姉妹の特別インタビュー(後編)-二人にとって「生きる」とは何なのか、その「流儀」を語る-


――落ち着いて前に進めばいい。

瑠美:損得で考えてもいいし、自分の理想でもいいですけど「絶対に変わらなきゃいけないわけじゃないんだよ」っていう。まずは自分を認めてあげてほしいなと思います。悩んでいる人を見ると、どうしたらいいんだろうと本当に動けなくなっちゃうのはわかるんですけど「あんまり落ち込まないで」「考え込まないでね」というのは思います。「今のあなたも大事だよ、大切だよ」って言ってあげたいなと思います

二階堂瑠美

――自分の歩んできた道を信じること。

瑠美:欲しいものばかり見ないで、持っているものも、ちゃんと確認してほしいなと。その上で足りないものがあるんだったら、それを見極めて、得られるように頑張ってねという感じですかね。なんというか……。

亜樹:「人生を満たしていってほしい」みたいな?

瑠美:そう。(人生をもっと大きな視点で見れば)どれを選んでもいいんだけど、どれを選んでも間違いじゃないんだけど、(目の前の出来事だけで)間違いだと思わないで後悔しないで、どれを選んだとしても頑張って生きてほしいと思います。

強く生きていくためには、まず自分を大切にすること

「生きていく上で、誰かの何かのヒントになればと願い」本著が綴られただけに、二人のメッセージは、とても親身で温かい。そして、これらの言葉の大半が、二人が生業としている麻雀の対局における心構えに置き換えられるだけに、そこには確かな実感と説得力がある。

二階堂亜樹

 自分の弱さを見つめ、自覚しながら前に進んでいるからこそ、彼女たちの生き様には一本「芯の通った強さ」を感じる。麻雀に、そして何よりも人生そのものに真摯に取り組んでいるからこそ、麻雀界をリードする立場まで登りつめてなお、輝きを失わないのだろう。

「こんな人生を自分も送ってみたい」ただひたすらに真っすぐな彼女たちを見て、そんなことを考えるファンも多いかもしれない。正論を並べるのは簡単だが、それを実践し続けるには、やはり強い気持ちが必要になる。

 彼女たちが「強く生きていく」上で、大切にしていることは何なのだろうか。

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