麻雀界をリードする女流プロ雀士・二階堂姉妹の特別インタビュー(後編)-二人にとって「生きる」とは何なのか、その「流儀」を語る-
亜樹:やっぱり自分を大切にすること。私は結構、自分本位なところがあるので、自分ありきで考えちゃいます。ただ「自分を大切にしないと、周りも大切にできない」と思うので、「自分を大切する=周りを大切にする=人生潤う」とポジティヴに考えることが大切。もし、これから結婚して子供を産んだら、大切な気持ちというのはどんどん広がっていくし、それで自分の人生が潤うからこそ、「まずは自分を大切にすること」だと思います。
瑠美:迷った時とかは自分にあるものを考えて、自分がどうしたいのかを考える。「自分がしたくないことは、しなくていいんです」よ。基本的には。(様々な)選択を後悔しないためにも、自分のしたいことをまず考えて、できないこと、やりたくないこと、やりたいこと……そういった全部を踏まえて「自分が後悔しない選択肢を選ぶことが大切」。落ち着いて、自分を見つめ直して選択していくように心掛けています。
二人からは発言や思考のアプローチは違っても、最終的な結論は同じという印象を受けた。つまり、人生において何が正しいのか、どうすべきなのかが明確なビジョンとして見えているのだ。
最後の質問にしても、二人の答えには「自分を大事にして、自分の気持ちに素直に寄り添って決断を下していくこと」という明確な共通項がある。
対局中のプロ雀士には、素人よりも遥かに多くの情報が”見える”からこそ、逆に決断が下し難いという話を聞いたことがある。二階堂姉妹クラスになると、その情報量は対局全体を見据えたものになるだろう。
しかし、だからこそ「自分を大事にして、自分の気持ちに素直に寄り添って決断を下していくこと」を実践できるプロ雀士はただ上手いだけでなく、深みのある技術を”魅せる”強さを持っているのかもしれない。
少なくとも彼女たちの人生は、すでに「魅せながら勝つ」を実践しているように感じられた。
・二階堂瑠美(にかいどう るみ)
神奈川県出身。日本プロ麻雀連盟所属。日本プロ麻雀連盟16期生としてプロ試験に合格。以来、「天衣無縫」の異名を取り、プロ雀士として活躍する。主なタイトルに、「2013年第11期プロクイーン」「2007年第一期・夕刊フジ杯麻雀女王」「2006年第17期プロ最強位」など。実妹の亜樹と共に「二階堂姉妹」として人気を博し、多数のメディアやイベントにも出演。幅広い世代に麻雀の普及を図るために、積極的な活動も展開している。
・二階堂亜樹(にかいどう あき)
神奈川県出身。日本プロ麻雀連盟所属。日本プロ麻雀連盟15期生としてプロ試験に合格。以来、「卓上の舞姫」の異名を取り、プロ雀士として活躍する。主なタイトルに、「2005年第3期プロクイーン」「2006年モンド21王座」「2007年第2期・2008年第3期女流桜花」など。姉同様、幅広い世代に麻雀の普及を図るために、積極的な活動を展開している。
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