JRA「周り派手すぎ」パクスアメリカーナの過小評価に要注意? 来る「アーモンドアイ激突可能性」のためにも……
今年の飛躍を期待されるマイラーの1頭がパクスアメリカーナ(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎)。21日のマイラーズC(G2)で強豪相手にどこまで通用するのだろうか。
パクスアメリカーナは明け4歳初戦の京都金杯(G3、芝1600メートル)で1番人気に応えて重賞初制覇。マイル戦線の有力馬として名乗りを上げた。昨年、3歳春にはアーリントンC(G3、芝1600メートル)で2着、NHKマイルC(G1、芝1600メートル)で6着とまずまずの結果を出し、休養後、12月のリゲルS(オープン、芝1600メートル)を勝って京都金杯に臨んだ。優勝は当然だったとも言える。
ところが2月から3月にかけて現4歳世代マイラーの勢力図が一変してしまう。2月の東京新聞杯(G3、芝1600メートル)を1分31秒9という高速タイムで制したのがインディチャンプ。アーリントンCで、パクスアメリカーナは3番人気2着、インディチャンプは2番人気4着。両頭は微妙なライバル関係だったが、インディチャンプの東京新聞杯制覇でパクスアメリカーナの京都金杯優勝は色褪せてしまう。
3月には大阪杯(G1、芝2000メートル)の前哨戦、金鯱賞(G2、芝2000メートル)にダノンプレミアムが参戦し、リスグラシューに1馬身1/4差をつける圧勝。大阪杯に向うと見られていたが、陣営は春の目標を安田記念に設定。2歳時に朝日杯FS(G1、芝1600メートル)を無敗で制している馬。マイル適正に問題がないというより、マイルの絶対王者になる可能性すらある。ダノンプレミアムがマイル戦に照準を絞ったことで、パクスアメリカーナの存在感はさらに霞んでしまった。
そして、パクスアメリカーナは本番安田記念の前にマイラーズCでダノンプレミアム、インディチャンプと戦うことになった。その上ここに来て、凱旋門賞に登録しなかったアーモンドアイが安田記念に出走する可能性まで出てきた。パクスアメリカーナがマイラーズC、安田記念で好走できる可能性はあるのだろうか。
マイラーズCでも安田記念でも自分の走りをするだけだ。優勝できるかどうかは別として、どちらのレースでも好走できる可能性は十分にある。桜花賞(G1、芝1600メートル)2着、ヴィクトリアM(G1、芝1600メートル)優勝など数々の実績を誇るホエールキャプチャの全弟だからだ。
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