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JRAセントライト記念(G2)ニシノデイジー「奇跡の血統」が秋に開花するか

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 16日(月・祝)に中山競馬場で行われる菊花賞トライアル、セントライト記念(G2)。3着までにクラシック最終戦への優先出走権が与えられる1戦に、ニシノデイジー(牡3歳、美浦・高木登厩舎)が出走を予定している。

 昨年、ニシノデイジーは札幌2歳S(G3)、東京スポーツ杯2歳S(G3)を連勝。さらに暮れのホープフルS(G1)では3着に入る好走を見せ、一躍、クラシックの有力候補になった。

 このニシノデイジーを所有するのは西山茂行氏。同馬はこてこての“西山血統”の末に産まれたことで知られている。まずニシノデイジーの母方の曽祖父にあたるのは、平成10年の皐月賞&菊花賞馬セイウンスカイ、そして曾祖母は桜花賞&スプリンターズSを制したニシノフラワー。オールドファンならば聞き馴染みがある名前かもしれない。

 だがその2頭から誕生したニシノミライは未勝利で繁殖入り。さらに同馬とアグネスタキオンとの交配で産まれたニシノヒナギクも未勝利のまま繁殖牝馬となった。通常ならば、このサイアーラインは途絶えてもおかしくはなかった。ニシノデイジーは、オーナーブリーダーである西山氏だから誕生させることができたと考えていいだろう。

 そのオーナーの強い想いを乗せて、クラシック候補として始動したニシノデイジー。ところが弥生賞(G2)では1番人気ながら4着。そして皐月賞では17着とまさかの大敗を喫してしまう。それでも西山氏は慌てない。当サイトのインタビューに登場していただいた際、西山氏は「私はダービーの方が楽しみです。あの馬は『府中の方がいい競馬するだろうな』と思ってます」と語っていた。そして、この言葉は現実のものとなる。

 日本ダービー当日。前走の大敗もあってか、ニシノデイジーは13番人気。キャリアを通じて最低人気だった。スタートはイマイチだったものの、ウチに位置取ることに成功。道中は後方で脚をため、4角から鋭く進出を開始する。最後の直線で必死に脚を伸ばして先行集団に追いすがった。結局、勝ち負けには絡めずに5着に終わったが、3着のヴェロックスからは0.1秒差、4着のサートゥルナーリアとはタイム差ナシと、馬券圏内にまであと一歩まで迫っていた。

「皐月賞の惨敗後、主戦の勝浦正樹騎手が『向こう正面でもぶつけられて、ハミを噛んでしまいました』と敗因を語ってから、その弱点がクローズアップされました。ところが、日本ダービーでは初めてメンコを着用して集中させるなど対策を施し、勝浦騎手もレースでは折り合いを付けるに専念。それらのおかげか、しっかりと脚をため、最後の直線勝負に出ることが出来ました。もう皐月賞のようなことは起こらないのでは?

 夏場を休養に充てられたニシノデイジーは8月中旬から再始動。美浦のポリウッドでの1週前追い切りでは、単走で5F63秒8、ラスト11秒7と眼を見張る動きを見せてくれています。精神的にも成長しているようで、陣営も『ちょっと落ち着いたかな、という感じはある』と語っていました。ここをいい形で終えて、本番に向かってほしいですね」(競馬誌ライター)

 西山氏の並々ならぬ思い入れの末に誕生したニシノデイジー。この秋、大輪の花を咲かせるためにもここは負けられない一戦となるはずだ。どんな走りを見せてくれるのか、今から楽しみだ。

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