あのディープインパクト産駒の1億円馬が強制引退?3歳未勝利戦の悲しき現実と裏事情
今週で夏競馬も終わりいよいよ来週からは中山、阪神開催の秋競馬がスタート、多くの競馬ファンにとって待望の競馬シーズンが始まる。スプリンターズステークス、菊花賞、天皇賞、ジャパンカップ、有馬記念と続く4ヶ月の熱い戦いが始まるのだ。
しかしそのビッグレースの裏側ですべての競馬関係者を悩ませる「3歳未勝利問題」があることをご存じだろうか? 競馬関係者にとってこの時期は「最も憂鬱な時期」であり、誰もが頭を悩ませている。というのもまだ未勝利の現3歳馬のみが出走できる「3歳未勝利戦」が10月2日をもって終了となるからだ。競馬法によって年間の開催日(レース数)が制限されていることもあり、これから続々デビューする2歳馬にレースを割かなければならない。そのため3歳馬のための未勝利戦は9月の中山・阪神開催で行われる「スーパー未勝利戦」で終了するのが慣例となっている。
地方競馬とはルールが異なり、JRA日本中央競馬会では1勝していなければ出走できるレースに制限がある。仮に未勝利だった場合、この3歳未勝利戦が終了したあとは格上の500万クラスか障害競走の未勝利戦にしか出走できず、しかも500万クラスの馬との兼ね合いから思うようにレースも使えない。つまり馬の体調管理も難しく、レースに出せなくて余計な出費も増える、そして格上の相手と闘わなければならない。一ヶ月70万円ほどの預託料がかかることもあり馬主にとってこれは痛い話だ。
そしてそれは馬の価格が100万円でも1億円でも同じ条件が適用されるのだ。馬主や厩舎関係者はこの時期までに1勝をクリアできなければ必然的に3つの選択肢を迫られる。
[1] 不利な条件を踏まえて格上挑戦を続ける [2] 地方競馬へ転厩して再起を狙う(転売も含む) [3] 引退(乗馬・繁殖・その他) 勝てないまでもある程度の成績をおさめ、将来的な活躍が期待できる素質馬であれば地方競馬へ移って活躍し、JRAへ再転厩することも可能だ。しかしその可能性が感じられない馬は「引退」という悲しい現実が待っているのだ。
PICK UP
Ranking
11:30更新- 【NHKマイルC】世代わずか「6頭」も驚異の高打率! ジャンタルマンタル、ノーブルロジャーの父に「第2のスワーヴリチャード」の期待
- リバティアイランド、ドゥレッツァ「戦線離脱」に思うドゥラメンテの儚さ。そして思い出されるアグネスタキオンとの共通点
- 【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも【日本ダービー】武豊がキタサンブラック弟と挑む最多7勝目【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
- 【NHKマイルC】100万馬券の使者はロジリオンとシュトラウス!? 過去に飛び出した100万馬券から超穴馬を読み解く!
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- 【京都新聞杯(G2)予想】穴馬ジューンテイクに浮上の余地あり! 抜けた馬がいない混戦模様、狙いは重賞好走歴のある人気薄
- 【NHKマイルC】大注目の15番マスクオールウィンに「8年連続連対中」の追い風!?「令和のNHKマイルCの法則」とは
- 【NHKマイルC】先週に引き続き単勝でいざ勝負!C.ルメール騎手の体調が心配だけど平野ももは信じているよ!【UMAJOモモのオイシイ競馬】
- ステラヴェローチェに並ぶ「最速」を記録、メイショウタバルの毎日杯は凌駕…大注目の惑星が日本ダービー前哨戦に登場!
関連記事
「なんだ、あの白いやつは!?」新潟記念(G3)に出走予定のベルーフが2歳馬にまさかの完敗!原因は「噂の2歳馬」の毛色?
マイネル軍団の岡田総帥が見出した「地方の怪物」トラストが一変!札幌2歳S(G3)に向けた圧巻の最終追い切りに「前走とは比較にならない」
「5着に入っても300円」武豊騎手も問題視する地方競馬と中央競馬の賞金「格差」わずか2日間で今年の収入を稼いでしまった高知の名手・永森大智騎手はJRAに移籍するのか
北村宏司騎手がリハビリから実戦復帰!復活を目指す師弟の「絆」と藤沢和雄調教師の「とにかく勝て」に秘められた意味とは
「1年間未勝利」にリーチ……岩田康誠騎手の停滞する現状を物語るキーンランドCの「1,2着馬」