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2016.09.12 08:00
交通事故で乗り合わせたすべての馬が死亡……度重なる危機を奇跡的に乗り越え、最後は年度代表馬に。人知を超えた「奇跡の馬」サンデーサイレンス【前編】
編集部
運転手が心臓発作を起こしてしまったため、暴走した馬運車がそのまま横転。他にも数頭の仔馬が乗っていたが、サンデーサイレンス以外はすべて死亡した。また、奇跡的に助かったサンデーサイレンスも、しばらくはまっすぐに歩けないほどの重傷を負った。
それでも驚異的な生命力をもって回復したサンデーサイレンスは、最終的に生産者と調教師、それに知人の歯科医との三人共同で所有する形でなんとか競走馬として登録された。当然ながら、何の期待もされていなかった本馬だったが、デビューに向けて調教を重ねていくうちに秘められていた頭角を現してゆく。
「おい、あの真っ黒いヤツは走るぞ」
調教師からのそんな連絡に、売れないまま仕方なくサンデーサイレンスの馬主になった生産者も大変驚いたらしい。しかし、この言葉に偽りはなく、デビュー戦こそ2着に敗れたものの、次戦で初勝利。仔馬の頃とは打って変わり、サンデーサイレンスは競走馬として順調なスタートを切った。
年が明けて3歳となったサンデーサイレンスの快進撃は止まらない。2勝目を挙げて挑んだG2もあっさりと勝利。さらに次走のサンタアニタダービー(G1)を11馬身差で圧勝したことで、一躍クラシック候補に躍り出た。
しかし、G1を11馬身差で圧勝したにも関わらず、サンデーサイレンスはクラシック戦線の”脇役”に過ぎなかった。無論、本馬に競走馬としての見栄えが悪かったことや、血統的な背景がなかったことも関係している。だが、それ以上に1989年の米国クラシックには純然たる”主役”がいたからである。
それこそがデビュー以来、アメリカの伝説的な三冠馬「セクレタリアトの再来」と絶賛されていたイージーゴア。サンデーサイレンスの生涯無二のライバルである――。
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